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35話 愚弄の楽しみ ページ36






「フフ、まぁよろしくね、朔間Aちゃん? アドレス交換は失敗に終わったけど、まずは交流を経てから改めるわァ……♪」



「うん? まぁ悪い人には見えないしいいけど……、わたし普通のこととかはできないよ。 そういうのにめっぽう疎(うと)いからね。」



「そんなのいいのよ。 アタシも『普通』なんて知らないもの。 ……そう考えたら気楽でしょ?」



「そうとも言いきれないけどね。うん、まぁよろしく」



プリンだけでなくフルーツもたいらげたあんずに、「美味しかった?」と聞く。 いちいち悪びれるのは悪い癖だけど、これからだと私は思っている。 これから学んでいけばいいんだ。



「『次はお兄さんも呼ぼうね』って。ありえない、冗談でしょ? うう、あんずの上目遣いには免疫ないんだよね……。本気なんだね」



「いいよ……? 呼ぶ? いくらあんずがいるって言っても、それだとデメリットしか無いんだけど。 ___えっ、だってお兄さんってことは二人でしょ? なんか楽しくなるようにセッティングしてよ」



「『たとえば』〜…? そうだな、分身の術〜とかかな。」と。 それこそ『ありえない』提案をするけど、あんずは驚きながらも親身に考えてくれている。嘘だって言い難くなるからやめてほしいんだけど。 それは先手打った私が言えないか。



「……おい。」


「えっ。 あぁびっくりした。 ……何?」


「こいつにあんま任せんなよ。 こいつ自身は安請け合いしちまうが、すげぇ量の仕事抱えてるんだぞ? 【S1】とか、プロデュース歴浅いこいつが」



ほぼ未経験なこいつが、とでも言いたげだ。 「見たらわかるだろうが。すぐビビるし」と追い討ちをかける。 もう既に、そこまで言ってしまうと私じゃなくあんず自身のダメージになるんだが?




「へぇ。『革命』終わってまだ間もないのに、あの【S1】の担当をしてるんだ……? すごいね、いや本当に。 これで生徒会もサボり放題だな〜」



「拾った猫も捨てるのかなぁ…?」とわざと大きな声で言い放った。 案の定、凛月の世話に明け暮れた男子が、こちらを向く。 猫なんか居やしないけど。 それでも、猫の手も借りたいと息巻いてた時に比べれば、断然暇になったのだろうね。



「いやいや、暇じゃねぇぞ? 現に今は凛月の世話をだな____って、それは関係ないか」



「ん? なにか間違っていたかな、わたしの推測」

36話 忌まわしきを毀(こわ)す→←34話 混迷した兄妹愛



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黒羽 - はい!!応援しています!でも無理しないでくださいね!!(*´ω`*) (2017年4月26日 22時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう!コメントありがとう、嬉しいです!なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ!これからもよろしくね!頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです!これからも楽しみにしてます! (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日向サク x他1人 | 作成日時:2016年12月27日 21時

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