２４話 もっけの幸い ページ25
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「お、お……に……、」
「鬼？ はて、愛しい妹は何をご所望かえ」
もぎゅっと正面から抱き竦(すく)められていた体勢。普通の兄妹がどのような距離感でいるのか分からないので、加減のしようがないんだけど。多分、私がいいと思えばそれが『理想』になるんだと思う。兄妹って、こんな感じ……？
「わたしも会いたかったよ、お兄ちゃん」
「うむ、我輩も〜……って、ハァ？！」
「なんで顔が真っ赤なんだぜ？やっぱり『きょーだいあい』っていいものなんだぜ〜」と何か勘違いをしているようだけど。今はそれよりも。っていうか、元ヤンが出てるんですけど。
そして私は、ぷるぷると手を震わせながらも、抱きしめ返した。
「くっ……かわゆい！かわゆすぎる！！」
「なんかいつもと違う気がするんじゃけど…結果オーライじゃな！かわゆい！どうしてうちの子は皆かわゆいんじゃろう！」
『気のせい』で済まされるほど、わたしのツンデレは造作もなかったのだろうか。___ううん、そんなはずはない。多分、この人が変なところでポジティブなだけ。ただ、シスコンとブラコンを極めているだけなのだ。
「あっ、に〜ちゃんが呼んでる！ね〜ちゃんバイバイなんだぜ！」
天満くんは、「ダッシュ、ダ〜ッシュだぜ〜♪」とすごい勢いで去ってゆく。いや、そこで陸上部のスキルを発揮されても……。
(近くには誰もいない、よね？ )
「お、お兄ちゃん。」
「うん？ どうしたんじゃ、愛しい愛しい我が妹よ。この兄が何でもおねがいを聞きいれてやろう……♪ 今なら借金してでも宮殿買える！」
「も、もっとぎゅうって抱きついてもいいかな……力いっぱい」
「おぬしが？ 我輩に？……勿論じゃとも、力の限り熱い抱擁を交わそうぞ。あぁかわゆい、かわゆすぎて頭からかぶりつきそうじゃ。」
今の私は貴重な『デレ』の時だから、敢えて無益なツッコミはしないと約束するけれど。
だいじょうぶ？私が、かわいいだなんて。頭沸いてると思っていたけど、これほどだとは。こんな、後から作られたレプリカみたいな私を、かわいいと褒めるなんて。私はおでこをぐりぐりと兄者の胸に擦りつけた。
「や、やめ……降参、お兄ちゃん死んじゃうから！」
「死なない。お兄ちゃんは、不死身だから」
「うぐっ！」
うん？ 私、なんか楽しんでないか？なんか、この状況を明らかに楽しんでいる自分がいるんだけど。いや、もちろんそんなつもりはないけど。
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黒羽 - はい!!応援しています！でも無理しないでくださいね!!(*´ω｀*) (2017年4月26日 22時) (
レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう！コメントありがとう、嬉しいです！なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ！これからもよろしくね！頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです！これからも楽しみにしてます！ (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向サク x他1人 | 作成日時：2016年12月27日 21時
