１６話 名乗る覚悟 ページ17
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ーーーあんずというこの少女。
ついには私の胸に、ぐいっと傘を突き出してくる始末。要らないって言ってるのに、この子は自分のことには無頓着な『だらしない子』なの……？そうではないと思いながらも、この子がどういうつもりでこういうことをするのか、私には全く理解ができなかった。
(うう。こんなところで…。誰だか知らないけど、めんどくさいことになっちゃった。)
「え〜、それじゃ、相合い傘とかは……？あなたも中に入れるし、わたしも中に入れるよ。これだとどっちの希望も叶えてあげられるよね……？」
子供を説得するみたいに、腰をかがめて、身長を合わせる。首がもげそうなくらい上下に振ってるんだけど、可愛いよこの子。
「そっか〜…よかった、やっと納得してくれたみたいだね。傘はわたしが持ってるよ。ふふん、女の子っぽい柄〜♪」
「『まったく似合わないですね』って？やだな、もうちょっと馴れ馴れしくしてもいいんだよ〜……？」
「『あなたが怖いって噂を聞いた』？ ん〜、さすがに女の子には優しくするでしょ、とーぜん」
楽しくなってきてしまって、つい歩幅を緩めてしまう。この子に合わせてあげるって名目で、すっかり私もこの子に見とれていたのだ。
「うわわ、どうかした…？急に離れたりなんかして、わたしがびっくりしちゃうでしょ。なに、なんか様子がおかしいね。 大丈夫？」
隣から、小さく息を呑む音が聴こえて、その瞬間にちょこまかと私から離れてゆく。小さな背丈でそれなりな足を精一前へ踏み出しているのが、どうしようもなく可愛らしくて___。つい、『がきんちょ』だった頃の自分を重ねてしまう。
「『お名前を教えてください』？ えぇ、そんなに怯えなくてもいいのに……あ〜でも、あんまり名前は教えたくない〜。」
「傘は取らないで〜……えぇ？『おあずけです』って？そんな可愛い『おあずけ』はないよ。まだまだ、甘えの真髄がわかってない証拠だね」
栗鼠(リス)の尻尾みたいに、軽やかな毛束をふりふりと乱して、あたふたと傘を手元に引っ込めたり、押し出したりしてる。「ちょっといけないこと聞いちゃった！」みたいな顔(そんなこと言ってないんだけど)が、可愛い。
「そうだよねぇ……わたし、助けてもらっちゃったんだもんねぇ？」
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黒羽 - はい!!応援しています！でも無理しないでくださいね!!(*´ω｀*) (2017年4月26日 22時) (
レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
日向サク(プロフ) - 黒羽さん» おはよう！コメントありがとう、嬉しいです！なかなか夢主の印象を聞く機会が無いので凄く助かるよ！これからもよろしくね！頑張っていくよ〜>* ))))>< (2017年4月26日 6時) (レス) id: 7c85688fc0 (このIDを非表示/違反報告)
黒羽 - 夢主ちゃんが超かわいいです！これからも楽しみにしてます！ (2017年4月26日 6時) (レス) id: c7e72736b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向サク x他1人 | 作成日時：2016年12月27日 21時
