クル先のマブは美術教諭【twst】 (ページ20)

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放課後ギャラリー！ページ20

〈美術室〉

｢……ギャラリー多すぎねェ？｣

放課後。ランドルフが絵を完成させるというイベントに、美術室には溢れるほどの生徒が集まった。

｢ランドルフ先生の魔法は何度見ても勉強になりますから。｣

最前列を陣取るアズールが言った。非常に胡散臭い。いつも通りリーチ兄弟が隣にいる。

｢アハ、せんせぇすっげぇ眠そ〜｣

｢当たり前だろ、昨日一晩中絵の具をじっくりゆっくり乾かすために魔法をかけ続けてたんだから。そんでさっきやっとニスを塗り終えたんだ。眠くもなるさ。｣

｢ひ、一晩中！？｣

ざわ、とギャラリーがどよめいた。

｢オーバーブロットしちゃうんじゃ……｣

驚くのは1年生がほとんどだった。2、3年は1年生のときにとっくに驚いている。

｢しねぇよ、俺の全魔力の５％くらいをじわじわ使ってるだけだよ。絵を描いてるときもそう。ずっと魔力を絵に込め続けてる。だからこの絵は魔力の塊ってワケ。まあ半年くらいかかってるから結構な量の魔力溜まってンじゃねェ？｣

｢ンで？今から何するんだゾ？｣

グリムが言った。1Aの問題児3人組も一緒だ。

｢オウ、問題児。見ときゃ分かるよ。｣

｢問題児じゃねぇんだゾ！！｣

｢静かにしとけお前ら。始めるぞ！｣

主に2､3年から拍手があがり、1年はそれを見て真似して手を叩いた。

｢静かにしろって……ハァまあいいや。

目覚めたまえ、ビアンカ。

君に贈る命(インフィーズ･ザ･ソウル)｣

パチパチと絵の前で光が散ったのを生徒は息を呑んで魅入っている。それは今まで見たどんな魔法士の魔法よりも美しかった。