クル先のマブは美術教諭【twst】 (ページ15)

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厳格ティーチャー！ページ15

〈1-A〉

｢……何をしているんです。｣

クルーウェルとランドルフがギギギギ、と音が聞こえそうなくらい、錆びたロボットのような動きで扉の方をみた。

｢ト、トレイン先生……｣

｢トレイン先生！コイツ酷いンです！！俺に睡眠魔法かけて眠らせたくせに起こしてくれなくて職員会議出られなかったんです！｣

ランドルフはトレインに自分は悪くない！と必死に主張する。

｢クルーウェル先生、ボグジーズ先生。1時限目が始まります。いつまでも喧嘩なんてしていないで早く授業の準備に向かったらどうです。全く、学生の頃からちっとも変わっていない。｣

｢ええ。申し訳ありませんでした。失礼します。｣

クルーウェルは嫌味っぽくわざとらしい謝り方をして教室を出ていった。

｢……アイツ、ゼッテェ後で謝らせてやる…………！｣

｢……ボグジーズ先生。｣

｢ハイ、なんですか。｣

｢貴方も。1限目の準備を……｣

｢エ〜、ボク1限授業ないんでェ、
トレイン先生の授業受けてもいいですか？｣

急変したランドルフの態度に一同驚愕。トレインは慣れていたが。昔からなのだランドルフがトレインを慕ってやまないのは。ずっとニコニコ猫を被っている。トカゲのくせに。

ランドルフが学生のときに一番尊敬していて一番世話になった先生だ。怖くってかっこいい。ランドルフは怖くて威厳のある教師になりたかった。トレインのような。実際はそう上手くいっていないけれど。

｢……駄目です。仕事に戻り給え。ボグジーズ先生。｣

｢ちぇ、はァい。失礼します。｣

ランドルフはぺこりとお辞儀をして消えた。