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そして、ゆっくり口を開き、喋り始める彼女



「私ね、ここ数日間すごい楽しかったんだ」


「…」


「君と一緒にすることはとっても楽しくて、ゲームしたり、ご飯一緒に食べたり…」


「だったら…!」


「でもね、ずっとこの世に留まったら君はずっと私に縛られちゃう…そんなの私は嫌だ」


「俺は構わない」


「そんな事言わないで…私の決意が鈍っちゃうじゃん」


「決意…?」


「私ね、ずっと君に言いたかったことがあるの」


「えっ?」


「初めてあった時から君が好きでした」



そう言って満足そうな顔をする彼女



「最後のやりたいことはね、君に想いを伝えること…最後に海に連れてきてもらったのはそのためなんだ…」



そういうと透けていく彼女

それと同時に涙が溢れでる



「なんで俺を置いて行くんだよ、2度も…!」


「絶対来世で会える、そんな気がするの。だから泣かないで…?」


「…来世…?」


「絶対君のこと見つけに行くから、今度は病気にならずに探し出すから…」



だんだん透けていく彼女



「来世で絶対会おう?約束ね…」


「絶対…約束…」


「ありがとう…彼方くん」



そう言うと彼女は消えていった

初めて名前を呼ばれた…

そして、彼女が消えた浜辺に綺麗な貝殻が落ちていた。



その5


【君に想いを伝えること】

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作者名:らいる | 作成日時:2018年4月29日 10時

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