【d!】ﾀﾋに戻り繰り返してたらヤンデレが居た

転生記録2 ページ3

次の日なのか数年後なのか分からないが目が覚めれば私は小さな赤ん坊になっていた。


産声を上げるのにも慣れたもので、めいいっぱい声を張り上げると同時に息を吸う


最初はこれが難しくて中々上手く行かなかったのだけれど何とかコツを掴み今では簡単にできる



…もしかして、産声を簡単に上げられるようになるってかなりのパワーワード？？？



と、そんなことはさておき…今回の私の能力はなんじゃらほい。
と私の(心の中の)掛け声と同時に水晶か何かで私の能力が病室に映し出される


【リザレクション】
指定した相手を復活させることができる。
但し自らにかけることは出来ない



え…要らないんだが…



という私の気持ちとは裏腹に私の能力を知った親は大歓喜「将来は医学の道に進むのかしら」なんて話している。

が、申し訳ない母上たち、私ﾀﾋぬから医者なれんわ。


そう思ったのと同時に少しだけ医学の事も知りたいと思ってしまう私がいた

そういえば私の【リスタート】という空想魔法はなんか知らんけど水晶などの魔法捜索機器に反応することはないらしい…まじでなんでか知らんけど





あれから数十年の月日がたち高校も卒業した。

高校を卒業するのは久しぶりだなと謎の達成感に浸っていれば声をかけられる


「あの…すみません。」



後ろから話しかけられたので後ろを振り向けば何処か見たことがあるかも知れない男性がそこに居た。

誰だこいつと思った気持ちを心に押しとどめて何か用ですか？と問えば険しい表情をしながら


「高校…卒業おめでとうございます」と言われた。


後輩か？とも思ったがこんな顔の後輩は居ないしそもそも私に「卒業おめでとう」を伝えてくれる可愛い後輩は居ない。



本当に誰なのだこいつ







その場は少しだけ話をしてすぐに解散した。
あれから数年経ち私は立派な医者になり名医…とは言わないがそこそこの大きさの病院を経営(？)している。
医院長なんて呼ばれてにやにやしている私にいきなり入った親の逝去の報告


そこでやっと私は自分がなんのために転生したのかを思い出した。私はもっと強い能力を持つためにわざわざ死んでいたんだ…


すぐに死ぬ決意をして病院を任せられると判断した優秀な医師達には少しづつ、数年の月日をかけて病院を任せていった。全ての事を任せられるほどに成長した医師達に一言ずつ言葉を手紙に書き綴り私はひっそりと山奥で死んだ。


久しぶりにみた夕日は綺麗だった。

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