【学園アリス】MEVIUS Ⅷ (ページ41)

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棗「言ったろ、守るって。何があっても、どうなっても」

何か嫌な予感がしたが、私は何も言わなかった

野田「棗くんの言う通りです。これ以上ここで話しあっても仕方ない。今は一刻も早く、柚香さんを探し出すこと。そしてこの学園から2人を脱出させる」
「そこに向かって何とかするしかない」

翼「ま、後の事は後で考えればいいさ。何だって俺は死に損ないだからな」
柊人「さんせー」

のだっちに乗って私も発言すると翼も乗り、柊人も乗ってくる
柊人の賛成という言葉に全員が賛成と手を挙げる

蛍「あんたの負けよ、蜜柑。ほら腹を括って」

蜜柑の手をとって無理やり手を挙げさせる蛍
その姿に私は思わず笑う

「大丈夫」
野田「我々は強いチームです。そして柚香さん、高校長達も。さあ涙を拭いて。ここで諦めるなんて愚か者の所業だと笑われてしまいますよ、天国のあの人達に。せいぜいてこずらせてやりましょう」
「言うねえのだっち」

思わず頭をかいたのだっちにみんな笑った
兎に角全員が無事である事を祈るだけ
私たちはやるべき事をやらなければならない

「さてどうしますか。…?」

私が切り出すと外から物音がする
人の走ってくるドタバタとした足音

思わず扉の方をみて身構える

バンっという音と共に1人の風紀隊が入り込んでくる
咄嗟にフェロモンを、棗は炎、蛍は砲を構えるが風紀隊から漏れ出た言葉は敵ではなかった

「よかった…みなさん無事で…」

固まっている私たちを他所に目の前で「僕です僕」といって顔を粘土のように変化させている
ああ…味方だ

私は一瞬で悟ると、風紀隊の顔は五島先輩の顔になっていた

「五島先輩」
五島「みなさん大丈夫ですか」

緊張感を蹴り飛ばすような声に私以外の人たちは思わず座り込んでいる
蜜柑「…驚かすなや…」

心臓止まるかと思った、と言いながら心臓を押さえている柊人

五島「すみません、こうでもしないと追手から逃げられない状況で。ここに様子を見にくる事もできず…」

頭をかきながら謝罪をしてくる

蜜柑「先輩…何でこんなとこに!?他の皆はどこに!?無事でいてはるんですか!?」
座り込んだ蜜柑が思い出したように矢継ぎはやに問い詰める

五島「佐倉さん落ち着いて。長くここで説明している暇はありません。今も…貴方達がここにいる事は捜索班の能力者に察知されていてもおかしくはない。なのにまだこうして動きがないという事は中校長をはじめ、千里眼など主だった方々が暗に匿ってくださっているのでしょう」