【学園アリス】MEVIUS Ⅵ (ページ48)

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泉水『お前、なんで…』
月『柚香ちゃんの盗みのアリスのこと先生、知らなかったのね
彼女の裏仕事だって中等部(ここ)では有名よ。誰も彼女に近づかないもの』

先生の問に自信ありげにそう答える小泉さん

月『私だってあの子のアリスの被害者。人のアリス盗るなんて皆に嫌われて当然よ
あまつさえ、あんな恐ろしい仕事…』
泉水『月』

小泉さんの言葉を遮る先生

泉水『お前あいつの友達じゃなかったのか?』

その言葉に目を少し見開いてすぐに先生に背を向ける小泉さん

月『そうだったっけ?私には他にちゃんと友達が…』
泉水『さっきの吸魂(アリス)で操ってた奴らが「友達」か?』

再び言葉を遮る
アリスで操った偽りの友達など、本当の友達じゃなんかない

泉水『お前、何やってんだよ。あんなにあいつ、お前のこと…』
月『先に私の事友達と思ってなかったのは柚香ちゃんの方じゃない』
泉水『え…』

今度は小泉さんが先生の言葉を遮って続ける

月『知ってたのよ私。本当はあの子がいやいや私と一緒にいるんだってこと
先生に頼まれて仕方なく…。ずっとその事に気づいていてたけど、それでも
あの子の腕に必死にしがみついていたのはこれ以上独りが耐えられなかったから』

先生に背を向けていた筈の小泉さんが再び先生に向き直る

月『なのにあの子があの時、私をまた「独り」に突き落とした
校長の前で…あの子が私の存在意義を吹き飛ばした

私を初めて認めてくれた校長の…私に向けられ続けるはずだった視線を奪って
私を何もないあの頃に戻したのはあの子じゃない!だから私は…!

あの子と同じ事をしただけ!奪い返しただけ!それの何が悪いのよ!
柚香ちゃんなんて何もかもなくして1人になればいい!』

そこまで小泉さんが叫びながら言った時、先生の肘が小泉さんの頭に突き刺さった
そのまま地面に叩き落とされ、伸びている

泉水『あ、わりい。黙らせようと思ったらつい手が出た。…あ、肘か』

若干反省しながら謝っているが、つい手が出たという発言からしてここまで我慢したのは偉いだろう

泉水『けどさあ、お前。何馬鹿言ってんだよ。何、馬鹿やってんだよお前
今のお前にぴったりな言葉「可愛さあまって憎さ百倍」…
それだけ好きだったんだろーが、あいつのこと』

膝を曲げて小泉さんの目線に合わせる
改めてゲンコツを軽く小泉さんの頭に落とす

その言葉に小泉さんは今にも泣きそうな顔をしている