【学園アリス】MEVIUS Ⅵ (ページ46)

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泉水『一兄〜…ほい今月の報告書。名付けて「初等部校長観察日誌」
郵便・メールとか結構ギリギリの探りだぜ、これ。いいの?』

1つのファイルを高校長に差し出す先生
会話から察するに中身は全て初校長に関する物だろう

泉水『にしても謎多すぎ、あの校長。キモチワル
こんだけ探り入れてもまだ年齢・アリスに至るまで不明だらけだし
一兄は何か知ってんの?あのおっさんのこと』

一巳『…憶測の域でなら』

泉水『ちょー話せよー。何も知らんで探るにも限界あるって、まじで』

うざったそうにしながら真実を口にする高校長
肝心な所はうまく聞き取れなかったが話を聞いた先生の顔が固まっている所から衝撃の内容だったのだろう

泉水『…へ?何言ってんの一兄…。そんなの…』
一巳『確かに、これは結論ではなく、まだ調査中で憶測の段階だ
今日わざわざここに呼んだのは引き合わせておきたい人物がいてな』

渡された資料から視線を上げて、先生を見つめる
そしてこの部屋の扉を見つめるとそこから1人の高等部の女の人が入ってくる

一巳『高等部生で…少々厄介だが、持ち前のアリスで事情通だ。厄介者同士うまくやってくれ』

最後は投げやりになっていたが、きちんと生徒の紹介をする
名前を五十嵐馨というらしい
この人物は私も全く見たことがない
…夢でみられるのはごく一部だし、過去の人物について話をすることは滅多にないし仕方ないけれど

馨『ひどい紹介ね。校長先生
はじめまして、お噂はかねがね行平先生。お近づきの挨拶がてらに情報を２つ』

紅い目が特徴的なこの女性
よく似ている人物を私は知っている

柊人もそれに気づいたようでチラチラと棗の方を見ている
雰囲気がそっくりだ

馨『一つは初等部校長が最近ひそかに目をかけてる中等部生徒について
もう一つは彼が最近手に入れた「お化け」の噂。これもまた中等部。どっちが興味あります?』

二つの情報の概要を述べる馨さん
この内容の続きが気になるのにまた過去の映像は飛ぶ

柚香『お願いです、私をここから出してください、校長先生…』
小さな部屋だが天井が高く、広く感じる

その部屋の真ん中に置いてある椅子に座らされて柚香さんが入り口の扉の前に立つ初校長に助けを乞うている

初校長『何故?ここは君にとって1番安全なのに。外へ出れば皆が被害妄想を盾に好き放題君を口撃する』
柚香『私は中等部生なのに何で…』

自身の膝の上で握りしめる拳