【学園アリス】MEVIUS Ⅵ (ページ34)

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「…沢山の人が犠牲になったのは私も知っている」

私の言葉にのだっちは静かに頷いた

野田「しかし柚香さんだけが彼女のもつ稀有なアリスだけが
それを一時的にでも阻むことができた」

蜜柑「のだっち、それどういう…」

「それをこれから見にいくのよ…」

野田「そうです。あなた方は彼らの過去からそれを知っていくのです
柚香さんが一体何をしたのか…何故そんなことをしなければならなかったのか

その背景にあった全て、そして初等部校長がどういう方なのか
先はまだ長いですがしっかり見てください」

のだっちがそう言い放つ
重くのしかかる柚香さんが初校長に対して「した」行為

それは今に続く私たち初校長と敵対する人たちの役に立っている

そしてまた時空の時は進む

担任『えーというわけで産休中の副担先生の代わりとしてやってこられた行平先生です』
『『ユッキーだぁぁ!!』』

担任の先生の紹介にB組の生徒達が大はしゃぎで喜んでいる
黒板の前に立ち、チョークを握りしめて自分の名前を書いていく先生
近くにYUKKY☆と書いていて本当に自由

神野『行平ぁ!それを消せ!席につかんか馬鹿者共が!』
それに対して神野先生が怒鳴り散らかしているが、担任の先生によればここは神野先生のクラスではないらしい

先生のストッパーとしてここに来たのだとしたら面白い
盛り上がる生徒の中に1人目が死んでいて、睨んでいる柚香さんが目に入る
放っているどす黒いオーラに先生が気付いてしまって『あ』と言っている

その場面で1度もやがかかり、また時空が進んだようだ
先ほどまではB組の教室だったが今度は教員部屋になっている

泉水『安積柚香、10歳。瞬間移動のアリス
生活態度も良好、取り立てて目立つ所もなし。…なのに脱走未遂50回以上と」
沢尻『あら行平先生、お勉強?』
泉水『あ、英語の…』

学校の教師というものには、いつも誰かしらの美魔女と言える美人教師がいるらしい
私たちの代では山田先生、そして過去では沢尻先生

色気ダダ漏れで初等部の先生でいいのかという感じになってくる

沢尻『沢尻よ。聞いたわよ、子ども達にすっかり人気者なんですってね』
泉水『はは…まぁ…』

どう返したらいいのかわからなそうな先生はとりあえず愛想笑いを返している
沢尻先生は気にも留めずに先生が持っていた資料を覗き見る

沢尻『ああ安積さん。クラスメイトともそつなくうまくやってるいい子なんだけど
いまいち大人に心を開いてくれないのよね、この子』