【学園アリス】MEVIUS Ⅵ (ページ29)

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「あとは不老長寿のアリスを持っている…」

野田「そうです。幼い頃から生き神として人々の私利私欲の為に度々祭り上げられ
学園においては外敵にそのアリスが渡る危惧の念からありとあらゆる不自由を強いられ続け
自身のアリスの為に様々な苦しみを味わってこられ、それゆえ誰よりも
今に続く非人道的なアリス学園の体制を変えたいと強く望み続けるお方です」

そして学園を変えたいと思う人々が高校長の下で動いている

先程からのだっちの話に合わせるように口を挟んでいたがついに蜜柑に突っ込まれる
蜜柑「…先輩って何者なん?」
「タダの校長達のお気に入りよ」

情報屋であることなんて口が裂けても言える筈がない
適当に誤魔化すと柊人がわかりやすく咳払いをする
そうだけど違うだろ、と言いたそう

野田「…行平先生が亡くなられた事で校長はご自身の『能力者を見抜く力』を一時は憎まれ
また学園の犠牲者を自分の手で増やす事に常に自責の念を抱え続けていらした
…勿論君達に対しても」

のだっちが窓の方向から私たちの方に向き直る
私はそれに対して肩をすくめた

流架「でも…俺たちにまで負い目を感じる必要なんて…」
柊人「学園に入ってから遠目に校長を見ただけで、
校長に会ってアリスを発見された訳じゃないだろ?」

「まあそうなんだけど。校長は本人に会わなくても写真とか
間接的にその姿を見るだけでその人がもつアリスを光として見抜く事が出来るの
かくいう私も学園に確信を持たれたのは写真だったって聞いたし
多分皆何かしら高校長と関わっていると思うよ」

私は学園卒業者の関係者という事もあって、アリスとバレたのは割と早かった
色々あったけれどアリスだと確信を持たれたのは写真だったと聞いている

私の発言に驚いた様子の皆
直接会っていなくてもアリスだと見抜かれていたんだから驚かない筈はないけどね

野田「行平先生に関してもそうでした
この時から2～3年前に行平先生のアリスが発現したのを校長が偶然写真で見つけるまでは
兄弟とは名ばかりで会った事も話した事もない時折やりとりする手紙だけが唯一の繋がりで

皆さんがこの学園に来たのもそしてこの学園を去るのも全て
高校長含む能力認定者の厳重な監査の元にあって
先程Aさんが仰ったようにあなた方は知らぬ間に校長とそういう関わりを持っていたのですよ」

泉水『なーかず兄!一兄ってば!』
一巳『何だ…』