【学園アリス】MEVIUS Ⅳ (ページ47)

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「おや!?地獄からの生還組ナル＆のだっち!
2人とも月城Aと同じく小さい玉をとり…ガムで足裏に玉をひっつけはじめました!」

そしてそのまま走ってくる
私と似たようですこし違う
その手があったかと思わされてしまう、流石年の功

「確かに玉に乗ってる!踏んづけてるけど乗ってる!」

ていうかガムどこから出したの?
なんて呑気に実況と後ろを見ながら考えていたがそんな場合ではない

物凄いスピードで歩いているとはいえナルとのだっちは走っている
急がなければ抜かれてしまう

鳴海「A!とまって!」
「止まれと言われて止まる馬鹿なんていないわよ!」

ナルに後ろから叫ばれて話しかけられるが、私も叫んで返事を返す
警察と犯人の逃走劇のよう

前の方に見える第2走者達がまだかと待っている
もう少しで殿内先輩にバトンが渡せそうという所で神野先生が蜜柑に向かって怒鳴っている

神野「佐倉、貴様何ダラダラやっとろがー!」
その怒号に蜜柑も焦っているだろうが私の心臓も持っていかれそう

神野先生の怒号で緊張した心臓の鼓動の速さをラストスパートに切り替える
物凄いラストスパートをかけて第2走者の殿内先輩にバトンを渡す

「先輩あとよろしく!」
殿内「おう!」

「トップ独走の月城A、第2走者の殿内明良にバトンを渡しました!
…⁉︎おーっとなんということでしょう!最下位佐倉蜜柑、怒涛の大逆転です!
予想つかない展開に早くも観客総立ち大盛り上がりです!」

実況を聞いてすぐに後ろを振り返ると衝撃の光景が目に入った
とても大きな玉にへばりついて蜜柑が地面をボールと一体になって転がっている
もはや玉がどちらなのかわかりもしない

とんでもないスピードで後ろから追いかけてくる蜜柑がナルとのだっちを抜く
そしてボロボロになったまま第2走者にバトンをパス

駆けつけた翼が蜜柑を抱え上げ、助け出すと蜜柑は翼に泣きついた
流石にこれは私でも同情をする

そして遅れてナルとのだっちもゴール
第2走者が先を目指して走り始める

「ねえ、ナル。そのガムどこから出したの?」

ゴールをして少し息を切らしているナルに話しかける

鳴海「こんなこともあろうかとポッケにちょっとね」
こんなことって何?
そうそう玉乗りに出会うことなんてなくない?

「相変わらずトップ独走の殿内明良!1番最初のトラップに到着です!」
レースの行方から少し目を離していたが、また目と意識を戻すと殿内先輩の目の前には何やら危なげな巨大な動くツタが広がっている