【学園アリス】MEVIUS Ⅳ (ページ28)

今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:26,483 hit

Contents(52) ページ28

一体私が何をしたのか
ここ最近増える任務にサボりもせずにきちんと真面目にこなしてきた筈だが

…確かに少し前は自由に動き回りすぎていたけれど
ソレの処罰が今になって動き出したのは不気味

学園は進級も終わり新学期になった
そして増える一方の任務のお陰で私は学園をあけがちになっていた

そんな中私は初校長の目の前におり、本部の催眠術師の手によって屈っし、体をボロボロにされていた
痛みでどうにかなってしまいそうで私は床に転がっていた
身体中が焼けるように熱い

傷つけられた生傷が痛いと悲鳴をあげている

私が抵抗できないのを知っているのに四肢を本部職員に軽く抑えさせて、顔にお面をつけられる
鼻が伸びた真っ黒の鴉を模したアリス『罰則面』

スチームパンクのような鴉のマスクは好きだけど、今は笑い事ではない
バングルとは非にならない程アリスを出すのに苦労する

相変わらず微弱電流が流れていて、前回と違って頭に近い分頭痛が酷い

初校長「Aを甘やかすのはもう終わりだよ
僕の『お気に入り』なのは変わりないけどこれからは罰則に関して容赦はしない」

もう私に『自由』という文字はないらしい
これからは前よりも任務をあてられるだろうし、余計なことをすれば罰則が待ち構えている

初校長「これからAにいいものを見せてあげるよ
君のお気に入りや、よく知る人物を呼び出しているんでね」

その言葉をいいながら不気味な笑みを浮かべる初校長に私は身震いをした
お気に入りはナルのことだけど、良く知る人物って誰?

痛めつけられた体を本部職員に無理やり起こされ初校長の少し前に置かれた椅子に座らされる

立っているよりも床に転がるよりも楽だけど初校長のすぐ側なのは血の気が引く
体は傷だらけ、顔には鴉
罰則面は明日には外れるだろうけどこれで1日をやり過ごすのは正直厳しい
…ナルにこの姿を見られるのも嫌だ

暫く椅子に座って痛みをじんわりと感じながら意識がぼーっとしてくる
遠のく意識を手放そうとすると電流が邪魔をする

いつまで経っても意識が手放せないことに多少苛立っているとこの部屋の扉が開き、初校長派の教員や息のかかった本部職員が入ってくる
…ローブを被ったペルソナと、手袋をしたナルも一緒

やっぱりナルもいると思った
私に気づいたナルの顔が一瞬強ばり、唇を噛んでいたがすぐに普通の顔に戻った

また少しすると本部職員が1人の生徒を連れてきた

殿内先輩…

よく知る人物とは先輩の事か