【学園アリス】MEVIUS Ⅱ (ページ32)

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お墓の場所までゆっくり歩いた
夜も深いし、状況も状況なので特に喋らなかった

森を少し抜けた所にそのお墓はあった
墓石がこんなにもあるだなんて初めて知った

学園の中で生を終えた人達の記録
なんだかとても悲しい

「…こんな場所初めて知った」
鳴海「生徒にはあまり関係ないからね…」

これが先生のお墓、と教えてもらう
ナルはそこにお花をあげた

鳴海「…僕の目的は深夜とか朝方とかになる。高等部は行かなくていいの…?
場所がわかったならまたすぐ戻ってこれるだろう?」

「そう、だね…」
高等部に居たらこの件に偶々巻き込まれただけではあるが、私にも結果がどうなったのかは知る権利がある
それに櫻野先輩のアリスストーンで瞬間移動をすることが可能だ
となれば、蜜柑達の無事を見てから、こっちに戻ってきても大丈夫であろう

考えを巡らせて結論を出す

「高等部に行ってくる
もしこっちに戻ってきても、ナルの事は少し離れた所から見てるよ。
柚香さんとの再会を邪魔したくはないからね」

鳴海「余計な気を使わなくていいのに
…待ってるから、一緒に帰ろう」
「うん」

ナルに微笑まれ、私は思わず俯いた
そして小さく行ってくると呟いて瞬間移動を使った

・

・

・

パッと目の前が移り変わる
そこは高等部の穴のある場所の前

既に先輩達は待っていた

殿内「A…」
「遅くなりました…」

櫻野「気にしなくていい。彼らはまだ戻ってきていない」

周りを見渡すとそこにはまだ蜜柑や翼達の姿はない

「今井先輩、殿内先輩の事ありがとうございました」
本部でのナルの一件を今井先輩に謝罪する
あの場を乗り切れたのは先輩がいたからこそだ

昴「別に大したことではない」
そういうと少し微笑む先輩

それにつられて私も微笑んだ

殿内「Aは本当に何も喋らなかったんだな」
「約束したでしょ、生徒会室で。約束ぐらい守れるよ」

確かに私はナルのお気に入りだけど、いつも従順なわけではない

「そういえば、櫻野先輩。先輩のアリスストーン頂けませんか?
生徒会室に行ったのはこれが目的だったんですけど、バタバタしちゃってて」
櫻野「いいよ」

返事をするとすぐにアリスストーンが手に個体として取り出された
それを渡される

やはり仕事がはやい

その後は気まずい居ずらい空気が流れていた

その空気を破るように目の前が眩しくなったと同時にドサッと音がする
気絶した4人が唐突に落ちて、いや降ってきたのだった