【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 (ページ7)

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Contents(5) ページ7

｢先生ってさ暴走族だったんでしょ？｣
泉水｢総長な｣
｢じゃあ下っ端だね｣
泉水｢はあ？｣

道端でばったり会った先生にかねてより気になっていた事を聞いてみた

鳴海｢…あー｣
泉水｢なんだ『あー』って｣
鳴海｢Aん家、ヤクザなんで｣
泉水｢は？｣

一緒にいた杏樹が先生に私の家の事を説明している
私の家がヤクザだと知った先生の顔はまさに目が点に

泉水｢は？｣

思わず2度聞きした先生の反応を見て私はケラケラと笑った

｢神楽組5代目組長が私のお父さんだよ｣
泉水｢…まじかよ｣

項垂れて座り込んでしまった先生を見て今度は杏樹もケラケラ笑った
反応が面白かったらしい

泉水｢神楽組ねぇ…。俺でも名前知ってる割と勢力でかい組じゃねぇか。じゃあAはそこのお嬢って事か？｣
｢うん、私はお嬢って呼ばれて育ったよ。組長になったのはこの春からだけど、それ以前も若頭とかやってたし｣

再度まじかーと項垂れた先生は急に勢いよく立ち上がった

泉水｢まーでも俺先生だから、Aには容赦なく注意するぞ。勿論杏樹もな｣
｢ちぇー。少しは怯えるかと思ったのに｣
泉水｢俺が怯えるわけねぇだろ！｣
「それはそうだわ…」

今改めて想像してみたけど全くイメージが思いつかない
しゅんとしてる先生なんて先生じゃなかった

泉水「あー。だからお前喧嘩無敗伝説あんのか」
「…別に伝説なんかじゃないよ。喧嘩吹っ掛けられて全部勝ってただけ」
鳴海「それを無敗伝説って言うんじゃん？」

呆れたナルの顔がちょっと面白くて笑みを漏らした

「それに小さい頃にやった喧嘩の教えなんて今殆ど覚えてないよ」
鳴海「でもこの間里帰りで家帰ったんだろ」
「…帰ったし、確かに喧嘩は教わった」
泉水「A、喧嘩以外は優秀生徒だもんな～」

そんなに驚いた顔をしないでほしい
素行は兎も角割と優秀である

泉水「俺とタイマン張るか？」
「張らない。張りたくない。絶対嫌」
鳴海「ウケる」
泉水「ウケねぇだろ。そんなに嫌がんなよ。喧嘩強いっていうの興味あるし」
「生徒と喧嘩する教師がどこにいるの？」

何故か私と喧嘩がしたいらしい先生はさておき、そろそろ帰ろうと止まっていた足を歩み始めた

「じゃあね、先生。喧嘩はいつかね」
泉水「しゃーねーな」

先生と別方向を歩み始めた所で杏樹が口を開いた

鳴海「喧嘩する気？」
「ま、そう言っておけばいいかなって」
鳴海「その時が来たら観戦しよ」