【学園アリス】MEVIUS XIII (ページ7)

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3月末
桜が咲き始めた頃の学園は年度末ならではの忙しさになっている
新年度への準備や、新しい学年に向けての準備など多くの人は忙しさに追われている

それは私や私の周りも例外ではなかった

「…は？飛び級？棗と流架が？」

誰もいない特力の教室でのだっちと2人話し込んでいる

野田「はい。今井兄妹探しに時間を割く為、トーマくんの護衛で得たポイントで飛び級で卒業する事になりました。…とは言っても学園に籍を置いたまま、外の世界には20歳にならないと出られないんですけどね」

こんな話今までに聞いた事ない
飛び級なんて過去にもなかった筈だ

「そんな話、なんで急に浮かび上がってきたの？」
野田「トーマくんが海外の王族ということもあり、ボディーガードでの点数が高かったと言わざるを得ません。今井兄妹探しを効率よくする為に、偶々槍玉が2人に上がったと考えられるでしょう」

「蛍との関係性も含めて丁度よかったワケだ」

野田「Aさんや柊人くんもボディーガードしていましたが、あくまでもメインは違いましたからね。それに…こんな事を言ってしまっては失礼な話ですが、Aさんや柊人くんは学園にとって利用価値が高いですから、仕方ないのかもしれません」
「…そこは私も理解している部分だから、気を遣って貰わなくて大丈夫」

私なんかは危力系代表で生徒会だし、任務もよくこなす
フェロモンも強ければ、夢のアリスも過去・未来が見えるし便利すぎる
…学園にとって利用価値は高いというわけだ

「それにしても中途半端な時期に飛び級が決まったのね。もう新年度始まるし、なんなら棗達まだ高2でしょ」

野田「…決まった事は早いうちに実行する、という事なのだと思いますがねぇ。僕もせめて専科を飛ばすくらいなら…と思っていたんですが、そうも言ってられず」
「でものだっち的には捜索部隊が増える事は嬉しい筈だし、よかったじゃん」
野田「そういう事にはなりますね」

「さっき学園に籍は置いておくって言ってたし、棗は危力のままなんでしょ？」
野田「勿論です。流架くんも利便上は危力所属になりますが、対して変わる事はないでしょう」
「…成程ね」

今までも実質危力みたいな所あったし、本質的には何も変わっていない
棗のストッパーになってくれるしありがい事が多い

「学園はやく卒業したいなぁ」
野田「あと2年ですよ。頑張りましょ」
「…それ杏樹にも言われた」

あと2年頑張れば、卒業できる
そう思えば頑張れる気がした