【学園アリス】MEVIUS XIII (ページ43)

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Contents(124) ページ43

ドレスから着替えた私は芝生に体を投げた
隣には杏樹も同じようにして寝転がっている

先ほどまで綺麗に着飾って結婚式を挙げていた

学園外にある小さな教会
身内と仲の良い翼達を呼んだだけの小さな結婚式

学園を出られない式に呼びたかった人たちの為に学園でもドレスを着ていた
それも終わり今はひと段落

「楽しかったね、結婚式」
鳴海「そうだね。学園の皆にも見せることができたし、よかったよ。やっぱり学園に戻ってくるっていう選択をしたのは間違ってなかったね」
「じゃなきゃ柊人や志貴さんが五月蝿いもん」

学園を出られない人たちは何も生徒だけじゃない
先生方もそうで、仕方なく学園で私たちが外から帰ってくるのを待っている人たちが数多くいた

鳴海「もう籍も入れたし、結婚式も挙げた。もうずっと一緒だよ、A」
「うん…。私も先生になったし、これから先もずっと一緒」

先生になっていなかったらお互いの道を別々に進んでいただろう
想像ができない

柊人『A先輩！今何処にいんだよ！』
「…本部近くの芝生」

鳴海「え…？」
「なんか柊人に呼ばれてる」

急に1人で喋り出した私を怪訝に見ていたが、私の返事に納得したようだった

柊人『初等部A組で待ってる！』
「…なんか初等部A組で待ってるってさ」
鳴海「じゃあ行こうか」

先に体を起こした杏樹は私に向かって手を差し出す
私はそれを掴んで起き上がった

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初等部A組に辿り着き、杏樹と顔を見合わせてから扉を開ける
その瞬間大量のクラッカーの音が鳴り響く

私と杏樹に向かって発射されたクラッカー
紙吹雪を頭から被る

「「ご結婚おめでとうございます！」」

揃った声に改めて周りを見渡すと、学園に在籍する生徒から先生、卒業生まで揃っていた
式に出てくれた翼達までいる

「どーして…」
翼「俺たちが企画したんだ。2人を盛大に祝いたいって集まって貰ってな」

ウインクをした翼に照れ臭そうな皆の顔が並ぶ

蜜柑「ご馳走も沢山用意したんやで！食べて食べて！」
鳴海「蜜柑ちゃん…」

立ち尽くす私と杏樹の手を掴み、真ん中に連れて行く蜜柑
そこには沢山の豪華な食事が並んでいた

柊人「外に出られない俺たちが考えた結婚披露宴だよ」
「ありがとう…」

瑠衣「結婚おめでとうAちゃん」
殿内「おめでとう」
「皆…！！ありがとう！」

思わず瑠衣先輩に飛びついて大粒の涙を流した
ちょっと照れ臭そうにして「泣かないの！」って言いながら涙を拭ってくれた