【学園アリス】MEVIUS XIII (ページ21)

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翼「え、今年もやんのか。アリス音校『男装総選挙』…」

作業していた手を止めて、メガネの話に聞き入っている
今はアリス祭準備週間

私と棗は特力のブースを手伝っていた
そんな中、メガネが聞き齧った音校の話を披露していた

蜜柑「えー何何？音校生徒さんがアリス学園に来るの！？たのしそー！」
棗「…このクソ忙しいアリス祭の時期にめんどくせえ…」
「今年も危力系出し物やらないから他の準備だけでしょ。そんなに忙しくない」
棗「けっ」

…例によって自由人しかいない危力系では今年も出し物は出さない事に決めた
アリス祭中自由に動き回りたい人たちだからそうなっている

翼「会えるのはいーけど、可愛い妹の男装姿とか見せ物人気投票とか兄心ふ・く・ざ・つ！」
「うるさいな…」

すっかりシスコンになった翼の嘆きを横目に蜜柑とメガネが持ってきたパンフレットを見る
蜜柑「星ちゃんの男装超みたい！」
「絶対似合うよね」
蜜柑「せやねん！絶対似合う！」

棗「つーか男装総選挙はともかく、修学旅行ってことはまたあいつも来るんだろ。遠麻(トーマ)」

その言葉に頭を抱えていた翼もハッとする

棗「例のはた迷惑な兄弟喧嘩(暗殺騒動)。アイツ(トーマ)が音校に隠れて下火になってたのが、学園(ここ)に来るとなるとまた奴(・)が加熱するぞ。そっちのが迷惑だ」
「そうだね。遠麻を守る任務がまた来るかもしれないね」
棗「めんどくせー。Aがやれ」
「…だと思った」

アリス祭中のめんどくさい事は私に押し付けたいのだろう
幹部生の仕事だって任せっきりになるに違いない

翼「暗殺は兄弟喧嘩レベルを越してるけどなー」
「アルマを遠麻に近づけさせなきゃ勝ちよ」
翼「そう簡単にいくわけねーだろ」
「だよねー」

口では簡単に言えても、そう上手くはいかないのがこの兄弟喧嘩
いい加減にしてほしいと思うけど、終息はしないだろう

柊人「あ、いたいた」
「やっときた」
柊人「ごめん。潜在系の方行ってた」
「柊人も妹のとこか」
翼「も、ってなんだよ」

少し遠い場所から私たちを見つけ、こちら側にやってきた柊人
危力系は自由なので各々行きたい所に行っているという現状がここでも現れる

翼が俺はシスコンじゃねぇぞって言っているけど、シスコンの権化だと思っているので黙ってほしい
柊人も妹が入学してきてからはすっかりシスコンになった
でも双子ちゃん可愛いからシスコンになる気持ちもわかるけどね