求愛.6 ページ41
すると、目の前に広がったのは驚くAの顔と、
ぴょこんっと生えた猫耳。
その肌が露出され、隠す布が極端に少なく
谷間やへそが丸見えまで、怒りと羞恥で
頭に血が上った。
A「ぁっ…賁くんっ…なんで、ここに」
王賁の顔がみるみる恐ろしい物は変わっていく姿を見て、怯えるようにAは眉を八の字にして、胸元を隠した。ちょこんっと尻尾も揺れるのが、か弱い動物を追い詰めているようで、ダメだと分かっていても喉が上下に揺れる。
言葉より先に手が出るとは、まさにこの事だった。
王賁 「…なんて格好をしているんだ。A」
彼女の腕を掴んでじっくり見つめる。
王賁 「…(み、み、みみみ耳がッッッッ!
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!)」
内心恐ろしい程、Aに心酔してるというのに、
瞳孔が開いた状態で息を荒くしてる王賁を見て、
とてつもなく怒ってると勘違いしたAは涙目だ。
A「ご、ごめんなさい…。姫としての立場を忘れて、こんな格好を。…少しでも賁くんに可愛いって思ってもらいたくて…!」
王一総本家の彼からしたら、こんな下賤な格好は許されないだろう。なんて浅はかだったのかと、自分を責める彼女と裏腹に、
殺人級の可愛さ&殺人級の台詞を吐かれたら、
王賁はここがどこだろうと、もう我慢できなかった。
接吻しようと距離を縮めると、
さすがに店主や蒙恬もいるし…とビックリして王賁の着物を掴む。顔を背けた事をいい事に、その耳元で熱い吐息を吐かれた。
王賁 「…A、いいか?」
その台詞はいつも、王賁が彼女と睦む前に決まって言う言葉だ。
まじまじと彼の顔を見ると、額に汗が流れて紅潮した頬からは、今にも我慢できないと言ったように目がギラついていた。
キュンっ…と動く胸を抑える。
いつもならここで流されているが、
さすがに蒙恬達の前でイチャイチャなんて出来ない。
勇気を出して、断った。
A「……だ、だめ!」
Aに初めて断れたことに、驚きとショックを隠せない王賁。それでも諦めず、彼女の髪に口付ける。
王賁 「なぜだ。
以前はもっと欲しいと言っていたであろう…」
A「わぁーーー!(涙目)
そう言うことは、人前で言わないでよ!馬鹿っ!」
そう言って、王賁を突き飛ばして
自分の着物を羽織って走りながら逃げた。
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09kokoa(プロフ) - kwkさん» kwkさん!ありがとうございます!嬉しいです。頑張って更新していきますね! (2020年10月15日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
kwk(プロフ) - 楽しくなって夢中になって読んでます。大変やと思いますが…更新楽しみにしています!!頑張って下さい!! (2020年10月15日 9時) (レス) id: d400d18c11 (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - さあやさん» さあやさん、コメントありがとうございます!さあやさんの作品も大好きです〜! (2020年10月14日 11時) (レス) id: f05c1b9b36 (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 王賁ルート待ってましたっ!更新楽しみにしてます〜!! (2020年10月13日 15時) (レス) id: 523a6006f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月13日 23時