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、
多分、私は恋の始め方を間違えた。
最初から一先輩が好きで付き合っていたらこんな風にはならなかったし
頼まれて告白する、なんていうのはただ相手を傷つけるだけだ。
それに気づけなかった私への報い。
「一先輩、」
「…名前で呼ぶの、やめろ」
「ッ……岩泉、さん」
当然の結果と反応に戸惑うなんてどうかしてる。
私は拳を握って頭を下げた。
「……………私、別れます。一先輩と。」
「………そうか」
「今までありがとうございました」
「俺も悪かったな。無理に付き合わせて」
無理に付き合ってなんかいない。
こんな時ですら悪かったって言える一先輩は私なんかと比べてずっと大人なんだな。
そういう所も好きだなぁ。
なんて思ったり。
「……ありがとう、ございました」
、
私は最初から一先輩を好きになればよかった。
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2017年7月17日 15時
