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及川side ページ30










最初興味がなかったものも、何らかのきっかけがあれば興味が向く。







俺の場合、そのきっかけは岩ちゃんかな。


無論対象はAちゃん。



















「ねぇ岩ちゃん。Aちゃんって元気だよね」




「有り余ってんだろ、体力」



「ああいう子っていいよね」











岩ちゃんが不穏な目で俺を見る。




てか怖ッ!!鬼じゃないんだから!











………………たった一言なのに、大事にされてるね、Aちゃん















「うそうそ!冗談だよ」




「あいつに手出したらぶっ飛ばすどころじゃねえぞ」





「こわ!」
















今から関節鳴らす岩ちゃん。




相当惚れ込んでるね。














「まぁまぁ落ち着いて」



「うるせぇ帰るぞ」



「理不尽極まりないんだけど!」


















喚いてると、あ。と目に入る小物。









岩ちゃんの鞄についたストラップを見て、俺は少し気持ちが燻る。












.









あーあ。ごめん、岩ちゃん。




やっぱり今回もダメだった。
















健気に嬉しそうにたかがストラップではしゃぐAちゃんを見て、俺思っちゃったんだよね。

















────『この子好きだな』って。

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作者名:ただのルート | 作成日時:2017年7月17日 15時

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