3話 悪魔の過去 3-1 ページ9
気分転換に現世に下りた時､油断して捕まってしまった｡
手錠と首輪で魔力を封じられ､悪魔に暴力を振るう｡
最初は悪魔が1人だけだった牢獄が､数年後にもう1人入って来た｡
悪魔と同じ手錠と首輪を着けられ､悪魔と真反対の存在｡
天使だった｡
天使は元から寒がりだったのか牢獄の隅で身を縮こまっていた｡
悪魔はそんな天使の元へ行くと､彼は怖がっていたのかビクッと脅えるように震えた｡
だが悪魔は天使に何かをする事なく､ただ隣に寄り添うように座った｡
??「?」
gr「寒いんだろ?」
??「お前､優しいんやな……」
天使は悪魔に優しくされて驚いていたが､可笑しそうに笑っていた｡
それから牢獄に同じように捕まった者が次々と入って来た｡
夢魔､狼の獣人､九尾､鴉天狗､吸血鬼､妖精､蛇の獣人､竜の獣人と牢獄に入れられる｡
その中で珍しい人物が入って来た｡
それは人間の少年だった｡
彼は不思議な瞳を持っており､人ならざるモノが見えていた事で売られたらしい｡
初めは全員が全員を警戒し､牢獄内は息遣いしか聞こえなかったが､1人だけ声を掛けた｡
kn「俺､コネシマっちゅーもんや!宜しくな!!」
彼が自己紹介をしたのだ｡
gr「グルッペン・フューラーだ……」
tn「トントンや……」
ut「ど〜も〜､鬱です〜」
os「オスマンめう〜……」
ht「ひとらんらん｡『ひとらん』か『らんらん』でいいよ」
sya「シャオロンです……」
rbr「ロボロと言います〜」
zm「ゾムや……」
em「エーミールです」
syp「ショッピッス」
お互いそれぞれ名前を教えた｡
後々に種族の話をして寂しさを少しでも紛らわせていた｡
だが､それは長く続く事はなかった｡
妖精が外の噂を耳にしたのだ｡
我々がオークションに出品される､と｡
それから仲間が次々と連れて行かれた｡
抵抗するが､手錠と首輪の所為でそのまま引き摺られていってしまった｡
1人､また1人､時には2人と牢獄が少しずつ広くなっていく｡
そしてこの牢獄で最初に出会った天使も引き摺られてしまった｡
gr「…………」
最初の時と同じ静けさになってしまった｡
だがあの時と今では違うものがあった｡
それは『寂しさ』である｡
gr「すまない……」
その言葉は誰の耳にも届かなかった｡
そして自分の番になり､牢獄には誰もいなくなった｡
薄汚いローブを頭から被せられて別の牢獄に入れられると､オークション会場の暗いステージに移動させられた｡
「さぁ!皆さんお待ちかね､今回の目玉商品をご紹介致しましょう!!」
.
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四つ葉クローバー(プロフ) - Rainﾚｲﾝさん» 初の作品でしたからこんなものだと思いましたが,やはり悔しいですね.でも順位を気にせずお気に入りや評価をして気に入っていただける読者様がいらっしゃると思えば,自分にとって最高順位であります. (2020年6月7日 14時) (
レス) id: eb38c2033c (このIDを非表示/違反報告)
Rainﾚｲﾝ - え、過去最大30位？(;´･ω･)σ なにそれ･･･(*´∇｀*)ﾅﾆｿﾚｵｲｼｲﾉ? (2020年6月7日 13時) (レス) id: cc7660b0c0 (このIDを非表示/違反報告)
猫城(プロフ) - 四つ葉クローバーさん» 魔嫁の世界観好きなので、こういう作品あるとテンション上がります(笑)これからも応援してます！ (2019年5月27日 12時) (レス) id: c9e0e83b86 (このIDを非表示/違反報告)
四つ葉クローバー(プロフ) - 猫城さん» はい､存じておりますが､人外とか幻獣とかはウツペディアで調べております｡ (2019年5月26日 23時) (レス) id: e3886e18fa (このIDを非表示/違反報告)
猫城(プロフ) - 四つ葉クローバーさん» もしかして、魔法使いの嫁知ってます？ (2019年5月26日 23時) (レス) id: 9789a8f487 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四つ葉クローバー | 作成日時：2018年12月19日 21時
