第百六十四夜 ページ22
暗い地下水路を一つの影が歩いていた
水路は不気味なほど静かで、時折落ちる水滴の音と、一定の間隔で鳴る足音だけが響いていた
その足音の主はその水路の真ん中でピタリと立ち止まった
そして
「ヤァ夜鳥。こんな所で会うとはね。首領の差し金かい？」
と誰もいない
____一見居ないように見える空間に向かって言った
がらんとした地下水路に声が反響する
その余韻が消えると、クスッと笑い声がしてAが物陰から出てきた
「流石は…太宰さんですね」
太宰は無表情を崩す事なく
「もう一度きく。首領の差し金か」
とAに尋ねた
「いいえ、少し貴方の手助けを…と」
Aはパーカーのポケットに手を突っ込み壁にもたれた
「手助け？私には必要ない」
太宰はそう答えて歩き出したが
「抜け道は…中原さん以外の幹部さん達が待ち構えて居ますよ」
という言葉を聞いて立ち止まる
流石の彼にも幹部達を相手にするのは厳しい
「…如何しますか？」
Aは太宰に尋ねた
太宰はしばし考えた後
「…大きな借りが出来るね」
と呟いた
Aはふふっと笑い
「いいえ、私が今までの借りを返すだけです。さぁどうぞ」
と狭間扉を開いた
太宰はAに尋ねる
「この扉は何処へ続いているんだい？この行き先が首領の前とかは冗談抜きでやめてほしいよ」
Aはあははっと声をあげて笑い
「そんなに私が信用なりませんか。…まぁありませんよね。でも、今回だけは絶対嘘はつきませんよ。今から行くのは…種田長官の処です」
と太宰に言った
太宰は驚きを隠しきれずに目を見開く
「彼ならきっと、貴方の職探しに付き合ってくれますよ。如何します？行きますか？」
太宰はしばし考えた後、ゆっくりと頷いた
Aはニコッと笑い
「それでは…改めてどうぞ」
と銀色の扉を開いた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
谷崎潤一郎の髪留め
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
信乃☆(プロフ) - ウイさん» ありがとうございます！アニメの方も二期に入りましたね！それとウイ様の応援を糧に頑張っていきます！ (2016年10月6日 22時) (
レス) id: 6e49df737f (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - 良いです！良いです！とっても面白いです！ 更新宜しくお願いします！ 頑張って下さいね！ 応援してます！ (2016年10月6日 21時) (レス) id: 22b43887b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：信乃☆ | 作成日時：2016年10月2日 19時
