◎第伍話 ページ6
私は屋上から足を踏み出した
十分に高さのあるこの屋上から真っ逆さまに地に落ち首をぽっきり追って自 殺
完璧だ
私は宙に身を躍らせた
下から風が吹き付ける
腕の包帯がシュルシュルと解けた
私は迫る地面を見て目を瞑った
痛みを感じる間も無く死ねるのだろうか
死ねなかったら痛いだろうな、なんて考えながら
痛みは来なかった
死ねたのか？
私は目を開ける
だけど目の前に広がっていたのは天国とか地獄とかそう言った類のものではなく…
さっきと同じ、とある高校の中だった
私は地面を見て眉を潜める
砂じゃない、何やら透明な薄い膜が張られていた
これが私を受け止めたのだろう
何なんだこれは
私はその膜の上から降り、それをツンツンと突き始める
私が触れても無効化されない…と言うことは異能じゃあないのか？
私が首を傾げつつその膜を眺めていると足音が聞こえた
後ろを振り向くが誰もいない
まさかね、と思いつつ上を見上げる
真上には誰もいなかった
だが斜め上に人が見えた
女子高生が窓から飛び降りている
私は思わず駆け出そうとした…が、その姿勢を見て思いとどまる
飛び降り自 殺をする姿勢じゃあない
着地を前提とした姿勢だ
それに空中に出れば多少なりともバランスや姿勢を崩すものだが全くその様子を見せないところに慣れを感じさせる
あの膜を彼女も使うのかもしれない
私はその様子を注視した
女子高生は空中で札を下に落とした
するとその札が薄く広がり、目の前にある膜と全く同じものを形成した
女子高生は慣れた仕草でその上に着地し、上履きを履き替えに行った
此処は校門へ続く道の側だからきっと此処で待っていれば通るだろう
私はその膜を再び眺め始めた
約1分ほど後、背後に気配を感じた
私はそれがさっきの女子高生だと判るとニコリと微笑んで目の前の膜を指差した
「君、これが何かわからないかな」
するとその女子高生は何のことですか？ととぼけた
あまりに自然なその仕草に騙されかけたが、さっきの女子高生とどう見ても同人物だ
「嘘でしょ、さっき君も使ってたじゃないかこれ」
私がそう言うとその女子高生は観念したようにため息をついた
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
樋口一葉のサングラス
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 670人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：信乃☆ | 作成日時：2016年12月9日 23時
