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○第壱話 ページ2

「っ…行ってきます!!」



私は栄養ゼリーを吸いながら玄関のドアを開け、学校へと駆け出した



はい、私主人公です



プロローグで『いらっしゃいませ』と微笑んでいた主人公です



プロローグだけだときっと皆様私が女店主として霊相談所を運営している



___________といったイメージを持たれただろう



説明不足で申し訳ない



残念ながらそうではないのだ



私の家、霊相談所のトップは私の父で私はあくまで手伝いなのだ



「行ってらっしゃーい」



そう、私は玄関先でそうのんびりと手を振る父の手伝いをしているのだ



霊力は私の方が上なのだが学生の本分は勉強



という事で私は高校に通わされ、家では霊力の少ない父がお留守番



まぁ霊力が少ないといえど私の父も低級霊くらいは祓えるし、札や御守りを処方することも出来る為、霊相談所は二十四時間オープンだ



真夜中はどうしているか?



私が担当している



そのせいで目の下にはいつも薄っすらと隈が出来ており、年中無休で寝不足だ



寝なくて大丈夫なのか?



夜に寝なくとも学校で寝るから一応生命活動は可能だ



全くなんで学校に通わされているかわからない



勉強なんて家でも出来る



だが父はどうしても私を高校に通わせたかったらしい



私は授業中ずっと寝ているが先生も皆も私を咎めない



何故なら皆もう諦めたからだ



一年生の頃はしょっちゅう先生に注意されたしクラスメイトにも起こされたが、学校で何度も倒れた為皆諦めて寝かせてくれるのだ



よって、人気者になるであろう除霊師私はクラスの中で空気の様な存在になっていた



そんな私だが無遅刻無欠席で一応成績は良い



遅刻しかければダッシュで走り、テスト一週間前になれば真面目に勉強するからだ



という事で留年を免れて私は現在高校三年生



あと2ヶ月ほどすれば卒業で、睡眠不足の日々からもおさらばだ



今思えば今まで長かった



私は走りながらそんな事を考え、チラリと腕時計を見た



あと2分でチャイムがなる



私は走るスピードを一段とあげ、狭い路地を駆け抜けた

○第弐話→←設定


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作者名:信乃☆ | 作成日時:2016年12月9日 23時

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