月下華 〜オリジナル〜

始まりと悲劇は? ページ5

『うあああああぁぁぁぁぁ』

Aちゃんの叫び声を合図にシィの前に姿を表した少女＿＿＿＿


ユユリン…

薄暗く微かに鉄の香りを漂わせる路地裏だと

ユユリン否,彼女の黒に近い茶髪が鮮やかに風に揺れる…


この異能力を使うものは、けして,本名を名乗らない,偽名で生きて行くしか道はないのだ

『おぉ…お久し振り…元気にしてた?』

「お久し振りです…ユユリンさん…相変わらずこういう時は虚ろな目をしてますね…貴方はどう足掻いたって光の世界では生きていけない…それは,貴方が一番よく分かっているでしょう?」

シィは,探るような目付きでユユリンを睨み付け,喋った


『弱者が勝者に噛みつくなんて諦めが悪いようだねぇ…?』

３割位の殺気をだすと,怯んで顔をひきつらせた二人

「戻ってきて下さい…元,レオン・ファミリー最年少首領さん」

『ふふふっ…面白いことを言うねぇ…捕まえられるか?君たちに…』

うっすら笑みを浮かべながらユユリンは,ネコ鈴と釉華、Aを担いで,月夜特別捜査部に足を運んだのだ＿＿＿＿、





悲劇は









始まったばかりなのだ…

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