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目が覚めて4日がたった。
お母さんは毎日のように来てくれるし、渉くんも時間がある時来てくれた。
太ちゃんなんて、いくらすんの!?ってくらいのフルーツ盛り合わせ持ってくるから患者さんにおすそ分けした。
「…あー、体は元気なのに、退院できないのかな?」
いつ退院できるのか、いつ仕事に戻れるのか。
そんなことばかり考えてしまう。
そんな時、コンコンという音と同時に渉くんがまた来てくれた。
横「おー、調子どう?
飯食ってる?」
毎回来る度、飯食ってるって聞いてくるから適当に返した。
「んーまぁね。」
横「…あー、プリン持ってきたのにいらないんだ。」
「…すみません、食べてます。」
はいって笑いながらプリンの箱を渡してくる渉くんはやっぱり優しい。
足も長いし、スタイルいいし。
…音痴なのがちょっとね。
横「そう言えばさー、優人と未来ちゃんもすげー心配してた。
来れたら来るって。」
優人って言うのは、渉くんのお兄ちゃん。
未来ちゃんは私の姉。
二人が付き合ってるから私達は大人になってからも仲がいい。
「…えーいいよわざわざって言っといて!
もう元気だし!!」
ほらっとか言いながら腕をぐるぐる回してたらすごい引かれた目で見られた。
横「…わかったから。笑
てかお前さ、記憶の話どうなったの?
記憶無いとか言ってたじゃん。」
「あー、なんか事故の記憶は全くないよ。
でも渉くんも太ちゃんも覚えてるし、特に頭悪くなってないし(笑)」
そんなことを言ったら、渉くんはそっかー。しかいわない。
あー!そうだ。
気になってたこと、聞かないと!
「てかさー、私って彼氏いなかった?いた?」
言った瞬間、目を見開いて見てくるからびっくりした。
「ちょっと!なんでそんなにびっくりしてるの!!!」
「あ、いやーどうだっけ。居たんだっけー。
なんでそんなこと聞いてくるの?」
微妙な反応。目はきょろきょろしてるし、なんか目を合わせてくれないし。
「なんか、夢見るんだよねー。すごいリア充の自分の。笑
だからいたのかなーって。でもお見舞い来てくれないし、ただの妄想かな??」
ハハって笑ったら、「妄想だよ。絶対。」
なんて言い切るから少し腹が立った。
すると、渉くんからこんなことを聞かれた。
「そういう夢っていつも見るの?」
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作者名:yun | 作成日時:2017年1月30日 21時