【本編】レイスの使者

23話【ノイギーア】 ページ24

俺は早くに起きていた。
森に居たころの習慣だったからだろうけど。
周りはまだあまり起きていないらしく、適当にその辺にあった本を手に取った。

その本は魔人レイス？のことや、フィアフェルム？のことが書いてあった。
「…フィアフェルム…」
俺にとっちゃレイスなんざどうでもよかった。
それよりもフィアフェルムの方が気になったんだ。

一度気になったらそれを見たり、そこに行ったりしたくなる。
本なんかじゃ気が済まない。
この性格はずっと変わらなかった。

だから、俺はフィアフェルムに行って、そこを見てみたくなった。
「行ってみてぇなぁ…」

しばらくぼーっとしていると、名前忘れたけどたしかジョが付く人がゾンビがきたと言った。

朝からうるせぇな！
「まぁ、ゾンビは倒すもんだし俺も倒すか」
うるさいことに腹を立てながら苛立ち紛れにゾンビを殺っていく。

数分でゾンビは全滅した。
…なんか、ゾンビ倒してるときめっちゃ楽しそうに殺ってたやつが居た気がしなくもない。

「皆さんで旅をしませんか？」
ジョ…なんとかがいきなり提案してきた。
その言葉で周りがざわつく。

旅…もしかしたらフィアフェルムに行けるかもしれない。
直感がそう言ってる。
俺の直感はよく当たるからな。
考えてる内に何人もが行くと言っている。

「旅…行ってやるよ。行きたい場所もあるしな」

料理するという話になっていた。
俺が言う前かららしい。

「料理なら勝手にしとけよ。俺はやんねぇから」
料理はしたことはあるがいつも俺一人だったから適当なもんしか作れない。
ここは任せるのが良いだろう。

壁に寄りかかり、他の奴等の話をぼーっと聞きながらフィアフェルムのことを考えていた。

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