検索窓
今日:15 hit、昨日:90 hit、合計:42,791 hit

第二十二話 前哨戦 ページ24

「扉が勝手に開いたので館の中には入れましたが……しかし暗いですね。」


谷崎君がそう言うともう一度声が聞こえた。


「《第一問》」

「?この声は……肉声ではありませんね。」

「ああ。何処かの装置から再生されている音声だ。」


辻村さんがそう言うと綾辻先生が答える。


「静かに。続きがありそうじゃ。」



「《A,B,C,Dの4人が1対1の戦いをした。戦いは昼に1戦、夜に1戦行われた。

A「Bは勝った」
B「Cは負けた」
C「Dは昼戦った」
D「Aは夜戦った」

自分の対戦相手についての発言だけが真実である。
4人の勝敗と戦った時刻を述べよ。》」


────其の音声が流れると同時に入口が閉まる。

その音により谷崎君と辻村さんは吃驚したが、直ぐ様辻村さんは入口の扉に近づく。


「押しても引いても開きません!」



「《制限時間は5分。では、開始せよ。》」


簡単な論理問題だ。
少し考えると答えは直ぐにたどり着いた。

綾辻先生と京極夏彦さんは未だに悩んでいるが、謎は既に解いたのだろう。


どうやら答える以外に道があるかを探しているらしい。



「かっかっか。知恵較べの前哨戦という訳か。」


「た、戦い?4人がそれぞれ戦って……昼と夜?」

「ちょっと待ってください……仕事道具のメモがあります。問題文を書いて、もう一度……」


『必要ない。』

谷崎君の発言を遮ると、え?と焦っている2人の声が聞こえた。


「どう思います?京極先生?」

「ふむ。今のところ典型的な論理問題のようじゃ。答えねば先に進めぬという訳か。」

『第一問、と云っていたという事は…恐らく次もある。』



色々思考を巡らせ考えていると、辻村さんが会話に入る。


「あの、御三方……制限時間は5分らしいので急いで解いた方が。」


「五月蝿い。A君の必要ないという意味が分からなかったのか?問題なら既に解いた。」

「儂もじゃ」

『私も同じく。』


そう云うと辻村さんは目を見開いて、息を吸う。
これは叫ぶな……そう思った瞬間、耳を塞いだ。


「えええええ!?5分どころか、30秒も経っていませんよ!?」

「俺を誰だと思っている。10秒もあれば十分だ。」

「儂は5秒じゃ。」

『流石先生。私は20秒もかかってしまった…。』


信じられない──というような目で2人は見つめてくる。



綾辻先生がこの程度の問題を解けなくてはどうする……、と呆れて辻村さんを見つめた。

第二十三話 仮定→←第二十一話 真逆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
69人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト外伝 , 綾辻行人   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

蒼月(プロフ) - ┏( .-. ┏ ) ┓ウリャさん» コメントありがとうございます!面白いと言って下さりとても嬉しいです…!モチベが無くなっていた為、とても助かりました。王子さま良いですよね…私もこの本が大好きなんです…! (9月4日 17時) (レス) id: 371a01970c (このIDを非表示/違反報告)
┏( .-. ┏ ) ┓ウリャ - めっちゃ面白いです!!!しかも異能力名が自分もめっちゃ好きな本なので更に興奮(?)しました。有難う御座います!!! (9月4日 0時) (レス) id: 2c963f022d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蒼月 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年8月26日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。