人の温もりを知らない少女は…【おそ松さん】【トド松】

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チョロ松side

昨日、一松が女の子を抱えて家に帰って来た。

息を切らしながら。

すぐに僕は空き部屋に連れて行って、看病をする事にした。

さすがに服を着替えさせたりするのは母さんにしてもらったけど…

女の子の体には沢山の傷が付いていて…

正直、気持ち悪かった。

何かで殴られた跡、刺された跡、骨が折れた跡、沢山の痣。

僕はおかしい。と思って皆に言ってみた。






「あのさ、女の子の体に傷がいっぱいあるんだけど…おかしくない？」

皆は同時に首を縦に振る。

すると、とど松が一言。

「それって…虐待とか、いじめにあってるんじゃない？」

と。

でもそんな事僕たちが知る必要も無いかもしれないけど、気になった。







そして今日。

女の子が起きていつも通り？の自己紹介をする。

女の子は口を開けていたけど、少し微笑んでいた。

とど松「君の名前は？」

とど松がそう問いかける。

女の子は黙り込んで、衝撃の一言を放った。

「私…名前…無いの…」

と。

僕…いや、僕たちは一瞬頭が真っ白になった。

名前が…無い？

親がいないと考えても名前はある筈なのに。

無い？

僕には考えられなかった。






十四松「じゃあ、僕たちが名前考えてあげる
！」




十四松のその一言で意識がはっとし、僕の視野はモノクロからカラーへと変わった。

そうだ。

この子に名前をつけないと。

僕たちは名前を次々と挙げていく。

そして決まったのがA。

我ながらいい名をつけたと思う。

すると、Aちゃんは微笑んで僕たちも微笑んだ。

可愛い笑顔にドキッとしたのは、気のせいだと信じたい…

.

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