人の温もりを知らない少女は…【おそ松さん】【トド松】

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紅い液体が周りに広がる。

前方を見れば凶器を持った人達が私を見ている。

「おとなしくしてろ！このゴミが！」

「早く死ねよ。」

「ダメ人間！」

「ハハッ！ザマァ。」

様々な声が自分に降りかかる。

自分の体を見れば傷だらけ。

骨が折れた跡だってある。

ウザい！早くイナクなればいいのに！

なんでお前は生まれてきたの？

生きる権利なんて無いんだよ！

そう言われる毎日。

その言葉は夢の中でもそうだ。

お面を被った私と同じ容姿の女が言う。

宇宙のチリ！

ゴミ！

邪魔者。

そして終いに

沢山のナイフが心臓を貫き、

死亡。









「はぁ…っ…ゲホ、ゲホ！」

目が覚めればいつもと違う天井。違う匂い。

あの地獄の牢屋じゃ無い。

綺麗な和風の家。

足を見れば包帯が巻かれている。

昨日、骨折したんだっけ？

あんなの治した事ないな…

私がこんな贅沢な事していいの？

生きる資格ないゴミなのに？

「はぁ…はぁ…っ…ふ…」

苦しい。

「う…アグ…！…はっぁ…うぁ…ゲホ！」

コンコン。

木製のドアの太い音が鳴る。

カラ松「…A？」

会ったばかりなのに声で分かる。

カラ松さんだ。

「ひゅ…っぐ…はぁ…カラ…ま…つ…さ…」

カラ松「A？入るぞ。」

「あ…ま…て…はぁ…っ…」

ドアが開く。

眩しい月の輝きが目に沁みた。

カラ松「！！大丈夫か？」

私を見て慌てるカラ松さん。

すぐに近寄ると抱き寄せて背中をさすってくれる。

「！…からま…ゔぁ…っ…」

カラ松「しゃべらなくていい。ゆっくり深呼吸しよう。」

カラ松さんは私の呼吸に合わせてくれた。

朝ではないのに、

明るく見えた午前三時…

また心がポカポカした。

.

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