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Aが不在の時に来るという事は何か理由があるのだろうと銀時は尋ねた。
空になったグラスをテーブルへと置くと桂は真剣な表情で銀時を見据えた。
桂「奴が動き出した様でな」
銀時「奴ってまさか...!」
突然の緊迫した状況に新八も息を飲む。
神楽は酢昆布をしゃぶりながらも2人の会話には耳を傾けていた。
銀時「ついに動き出したって言うのか、奴が...」
桂「ああ、奴がだ」
奴が...、
しかしその続きをまったく話さない2人。
新八は痺れを切らして口を開いた。
新八「奴って一体誰なんですか?」
銀時「あ?あれだよあれ、奴って言ったら奴だよ」
新八「アンタ分かってないのに話合わせてただけだろ!?」
鼻をほじりながら誤魔化す銀時に新八の鋭いツッコミが入る。
すると桂はゴホンッと咳払いをすると言う。
桂「過激派の攘夷集団______鬼兵隊がな」
銀時「ああ、高杉くんとこの?」
新八「でも何でそれをAさんが居ない時に...」
銀時たちと同じく攘夷志士であったA。
そんなAに鬼兵隊の動きを隠す必要性は何処にあるのか。
真選組の元で働いているA。
女中ではあるが情報は耳に入って来やすいはずだ。
桂「Aは嘗て攘夷戦争中に高杉が率いていた義勇軍の指揮官だったからな」
新八「Aさんが!?」
神楽「なんかカッコイイ アルな!」
あの過激派の攘夷志士の一員であったなんて信じられないという表情をする新八。
そしてそっぽを向きながら耳を傾ける銀時の表情は読めなかった。
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作者名:たらんちゅらん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=f429723d20d469671ae73cdd3305960c...
作成日時:2021年12月17日 23時