罪も愛も顧みず春は逝く (ページ19)

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銀時｢はい、終了～～～｣
土方｢んなっ｣

土方に渡された刀を手放し、傷口を抑えると銀時は背を向けて立ち去ろうとした。
その瞬間、Aの声がした。

『銀時！今日仕事じゃなかったのー！』

屋根から下を見れば買い物袋を持ち、銀時に控えめに手を振るAの姿。

土方｢A!?｣
銀時｢なんでお前がAの事知ってんだよ...ってお前もしかして!!!｣

黒い隊士服、見開かれた瞳孔。
桂にハメられた日、あそこに居た真選組だと今気付いた銀時。

そしてあのゴリラも一緒の真選組。
こんな奴らがいる所でAは働いている事になる。

銀時｢テメェ!!!うちのAに何かしてんじゃねェだろうな!!!｣
土方｢はぁ!?てか、お前さっきと熱量違い過ぎんだろ!?｣
銀時｢あんなストーカーゴリラがいる職場なんて安心出来る訳ねェだろ!!!｣
土方｢ストーカーゴリラ言うな!!!｣

何やら言い合いを始めた2人。
何となく似てるなぁ...とAはその様子を見ていた。
買い物帰り、偶然会った沖田に近寄らない方が良いと言われたAだが銀髪頭がどんな奴か気になった為見に来た次第だ。

『銀時！怪我してるじゃない！』

銀時の肩から血が流れているのを見たA。
心配そうな表情を浮かべるAを見た銀時は土方の胸倉を掴んでいた手を離すとAの元へと屋根から降り立った。

銀時｢じゃあ俺はAと病院行くから｣
『何でそんな怪我してるの！』
銀時｢なりゆき｣
『はあ？』

2人の姿に土方は呆然と立ち尽くしていた。