2:警視庁刑事部の工藤さん

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｢......｣
｢何かあった訳｣
｢いや、なんでシェリーを消すっていう役目は終わったはずなのに未だポアロで働き続けて......しかも姉さんにも頻繁に会う口実を取り付けてる気がして......｣




微笑ましく話す2人を横目にコナンは疑問に思った。
ミステリートレインの1件で灰原哀......ことシェリーは組織の中で死んでいる事になってるはず。
なのにも関わらず未だに安室透として自分たちに関わる必要があるのかと......。





｢好きなんじゃない？｣
｢はぁ！？！？｣



灰原の突然の理由にコナンは思わず大きな声を出してしまう。



『どうしの？コナンくん』
｢あ、いや！なんでもないよ！｣
『そう？』




誤魔化し声を小さくして灰原へとコナンは｢何でだよ......｣と聞く。
すると灰原は｢相変わらず色恋沙汰には疎いのね｣とコナンをジト目で見やる。


すると灰原は未だに会話をしているAと安室を見るとコナンに言う。



｢だって彼の目｣
｢目？｣
｢何かを探ろうとも欺こうともしていない。純粋に彼女と話したい......って感じよ｣



言われてみればAと接している時の安室さんは雰囲気が柔らかい気がする。
でもそれだけで......と自身の姉を心配そうに見るコナン。




｢まあ、奴らの仲間に変わりないんだから彼女も気をつけなきゃいけないわよ｣
｢そうだよな......｣




そう言ってコナンはあどけない声でAを呼び、安室さんから距離を離した。
その様子を見ながら灰原は誰にも聞かれない声で呟く。





｢何か起こってからじゃ遅いんだから......｣



優しい笑顔が似合う自分の姉を思い浮かべながら。

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