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*
次の日、君は彼と別れた。
そして俺の家に来て、俺を見るなり目にいっぱい溜めていた涙をぽろぽろと流した。
「 頑張ったね、Aちゃん 」
『 さ、くちゃ、ん……っ 』
「 俺にしなよ、俺だったらAちゃんを悲しませたりなんかしない。浮気もしない 」
『 ……っ、しばらくここにいてもいい? 』
「 いいよ、いくらでも。好きなだけいていいよ 」
そう君が泣き疲れて俺の部屋で寝ている間に、部屋を抜け出して、彼の家に向かった。
玄関先でしばらく待っていれば、やっと帰ってきた彼。
「 俺が別れさせた 」
そう言えば、彼は俺の胸ぐらを掴んだ。
「 掴まないでよ、浮気したくせに 」
お前が悪い。俺の罠にかかったお前が。
**
「 引いたでしょ、A。ごめんね 」
『 ………んん、引いてない。だってわたしは龍斗くんが好きだから。蒼弥くんと別れた後の龍斗くんが好きだから! 』
蒼弥「 なんで?A。今もAとの関係が続いてたら、きっと俺らは一緒になってた。なのに、此奴のどこがいいんだよ! 」
『 龍斗くんはずっとそばにいてくれたの。何があっても、どんなときも。蒼弥くんが例え、浮気していなかったとしても、わたしはこれからも龍斗くんと一緒にいたい 』
「 A、 」
『 それに龍斗くんと結婚して幸せな中、わたしたちには新しい家族ができるんだよ?もうすぐ会えるんだよ。龍斗くんとお腹の中の子と一緒に、これからの人生、歩んでいきたい 』
そう、猪狩の目を見つめて言う君は、いつから逞しくなったのだろうか。
蒼弥「 ……ははっ、俺が此奴に負けた…?
決めた、やっぱり俺はお前を許さない 」
そう言って彼は俺に持参していたナイフを見せてきた。
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ハル(プロフ) - ずっとずっと続きが気になってたので読めて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年12月16日 22時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷちまる(プロフ) - Mirukyさん» コメントありがとうございます!新作の方もこちらの作品も引き続き、よろしくお願いします! (2018年10月29日 0時) (レス) id: 410c5672ce (このIDを非表示/違反報告)
Miruky(プロフ) - 作品読まさせていただいてます!新作の方も見ようと思っています。忙しいとは思いますが、更新頑張ってください! (2018年10月27日 0時) (レス) id: 7712cdd349 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷちまる | 作成日時:2018年10月16日 23時