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Mizuki side
ある日の休日。
″ あれ、井上くん…? ″
一瞬、時間が止まったかのように感じた。
「 あぁ、お久しぶりです。Aさん 」
『 どうしたんですか、こんな所で 』
「 人を待ってるんです 」
『 もしかして、彼女さんですか? 』
「 お恥ずかしながら…笑 」
『 へぇ〜、おめでとうございます 』
「 ありがとうございます、Aさんは? 」
『 わたしは龍斗くんとしぃちゃん待ちです 』
「 しぃちゃん? 」
聞いた事のない名前がひとつ。
彼女の口から聞こえて、思わず聞き返した。
『 あぁ、しぃちゃんは娘の紫苑です 』
ふわりと笑った彼女は、きっと幸せなのだろう。
そう考えていると、ちっちゃな女の子が背の高い男性と並びながら歩いてくるのが遠くに見えた。
紫苑「 まま! 」
『 おかえり〜、しぃちゃん 』
紫苑「 ぱぱにね、おにんぎょうさんかってもらったの! 」
『 もう〜、パパはほんとに甘いんだから 』
龍斗「 ごめんごめん、笑 」
紫苑「 まま?このおにいさんだぁれ? 」
『 んー?ママが働いてた時に一緒に働いてた人だよ 』
紫苑「 へぇー!さくましおんです!しぃちゃんって呼んでね! 」
「 しぃちゃん。いい名前だね笑
俺は井上瑞稀。よろしくね? 」
紫苑「 じゃあみずくん!みずくん、またあえる? 」
「 うん、また会おうね 」
紫苑「 うん!みずくん、ばいばい! 」
手を振るしぃちゃんに、手を振り返すと、Aさんと彼女の旦那さんの龍斗さんと手を繋いで歩いていった。
Aさんにはふわりと微笑まれ、龍斗さんにはぺこりと軽く会釈された。
そんな幸せな家族を見つめていたら、後ろから彼女のユキに抱きつかれた。
ユキ「 どーしたの、ぼーっとして? 」
「 別に、何もねぇよ。どこ行くの? 」
ユキ「 ふーん。浮気疑ったけど、家族いたみたいだからよかった 」
「 浮気はしないから 」
ユキ「 じゃあ今日のお昼は瑞稀の奢り〜! 」
「 はぁ?いつも奢ってんだろ! 」
Aさん、あの頃は貴方しか見えていなかったのに、
あの頃、俺は貴方が眩しかった。
誰よりも美しくて、誰よりも魅力的だった。
だけど貴方が幸せなら、きっとAさんへの想いの終止符は知らない間に打てていたみたい。
ありがとう、誰よりもお幸せに。
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ハル(プロフ) - ずっとずっと続きが気になってたので読めて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年12月16日 22時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷちまる(プロフ) - Mirukyさん» コメントありがとうございます!新作の方もこちらの作品も引き続き、よろしくお願いします! (2018年10月29日 0時) (レス) id: 410c5672ce (このIDを非表示/違反報告)
Miruky(プロフ) - 作品読まさせていただいてます!新作の方も見ようと思っています。忙しいとは思いますが、更新頑張ってください! (2018年10月27日 0時) (レス) id: 7712cdd349 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷちまる | 作成日時:2018年10月16日 23時