恋14 ページ15
「じゃあ、俺たち先に席替えするか〜」
俺たち幼稚園組は人数が多いと言うこともあり、早速色々決めることにした。
「もうこの際だし担当クラスごとに自分達で決めようよ!」
まるで鶴の一声、とでも言うように誰かが提案する。周りが肯定の意を見せていて、俺もその1人だ。
「いいね〜そうしよそうしよ」
「確かに変にクジで決めてヤな席なっても気分乗らねぇしな」
「じゃあ私は〜」
「あ!俺お前となろ〜」
「(よ、よし…!男ならここでガツンと決めなきゃだよな…!)」
「な、なぁ!Aちゃ__」
「二郎く〜ん!隣いいかな?」
「あ、ちょっと!私も二郎くんと隣がいい!」
「え〜!私もなるー!」
「え、あ、ちょっと、」
待て、待て待て待て待て!!!
これじゃあAちゃんと話せねーじゃんか!
でもやっぱAちゃんとなりてぇ。
Aちゃんがいい!!
「悪ぃ、俺なりたいやついるんだ…」
「「「え〜〜!?!?」」」
頑張れ、俺!!
少し離れたところにいたAちゃんに俺は勇気を振り絞って声をかけた。
「ね、ねぇAちゃん!!」
「んぇ?二郎くん、どうしたの?」
くるって振り返ったAちゃんは天使さながら。
んぇ、って…か、かわいいぃぃ、、、
「その、俺と席隣になりま、せん、か…///」
「うん、いいよ!」
「ほ、ほんと?!」
聞き間違えじゃない?ほんとに?いいの、俺で?!
「うん!だって二郎くん優しいしお話しててとっても楽しいもん!」
「あ、ありがとうっ!」
「えへへ〜♪どういたしましてっ」
「(あ"ぁぁぁ〜マジ天使)」
胸が爆発する勢いでバクバク鳴っている。
あー、ほんと。勇気出してよかった。
「じゃ、大体決まったか〜?なら席移動しよーぜ」
俺は早る胸を抑さえながら机を移動させる。
今日からはAちゃんが隣にいんだ、今まで以上に気ぃ張らねーと!
席を微調整していると机にコツン、と同じ机が並んだ。
「二郎くん!あらためまして、よろしくね!」
「うん!よろしく!」
兄ちゃん。俺、山田二郎は一世一代のこの恋、絶対実らせてやります!!
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作者名:音夜 | 作成日時:2021年2月27日 1時