恋1 ページ1
初恋って…ていうか恋ってやつなんだなって感じた。
「…山田くん…?大丈夫?」
目の前にいた子がなぜだか、すげー輝いて見えた。キラキラしてて、ふわふわしてて…。心臓がキューってなる感じ…。上手く表せねーけど、今まで知らなかった感情が一気に押し寄せてきたんだ。
「__だ、」
あー、あったけー…
「__まだ」
ん、ん…?
「山田っ!!!」
「な"あっ?!?!痛ってーーーっ!!!なんだっ?!?!」
慌てて起きた衝撃で椅子がガタンッと音を立ててひっくり返ったようだ。
「よっぽど俺の授業が退屈だったみたいだなぁ、山田?」
「す、すんません…」
「じろちゃーん、おはよー」
「おー…おはよー…」
周りの友達がゲラゲラ笑いながらこっちを見る。いつもの風景だ。
でもその中で
彼女も…Aちゃんも一緒になって笑っていた。
「あはは、おはよ二郎くん」
「お、おう…///」
彼女はまた前を向いてノートに板書を写し始めた。2年になって初めて一緒のクラスになったAちゃん。初めこそ話すきっかけを探していたが、今では…まあマシなくらいには話せるようになった。
窓を見れば青葉に包まれた樹々が風に煽られているのが見えた。
「(ちょーど、今ぐらいの時だなー…)」
まだ昨日のように思い出せるあの日のことを俺は思い出していた。
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作者名:音夜 | 作成日時:2021年2月27日 1時