どちらも退かぬ押し問答 ページ3
「汚いナリの下民ごときが……、何の用だ？私はこちらのお嬢さんと有意義な談話を、」
「だから、嫌がってんだろって言ってる」
突如として現れた長身のイケメソ君は、アタイを背中に隠し、匿うようにして男とアタイの間に割り込んだ。
確かに身なりから見て、そう豊かな家に生まれた人では無いのだろうが………、え？？？…イケメンなんですけど。待って今軽く惚れそう。
「私は貴族だぞ……！貴様如きに指図される覚えは無いな！！」
「今それは関係ない」
ピリピリした空気に気付いた周りが、何だ何だと興味津々な様子でこちらに視線を彷徨わせ始める。楽しそうに青年を下卑た笑みで嘲笑う者も多かった。
いや、その秀麗な顔立ちに見惚れている場合では無かった。貴族というのは、金と権力だけはある面倒な生き物である。ああいうタイプは特に酷い。経験上アタイには分かるのだ。
助けてくれるその気持ちは嬉しいのだけれど、彼が被害を被るのは避けたい。だってそうなったら、アタイに関わった所為じゃん？
こんなんに構ったおかげで素敵な好青年が不快な思いをしては申し訳ない。というかするだけ損だと思う。
『ほ、ホントにもういいから………、』
「いいや俺がよくない」
『ぅええ………？』
男の子にしては細身、しかしやっぱり大きな背中に、小声で制止を試みるもあえなく失敗に終わる。アタイの二の腕を掴む力も、心無しか強まった。君、意外と頑固だったりするのかい青年。
『(…あ、鷲が飛んでる。すごい低空飛行だな)』
ついに頭は的外れな事を考え始めた。
「大体、お前のようなみすぼらしい男に関わられては彼女も迷惑だろう」
「……そうかもな」
貴族のヤツの言葉に、青年は頷いた。その背中の後ろでアタイは１人首を横に振る。滅相もない、アタイみたいな女っ気のないのを助けちゃうなんて寧ろごめんなさい。
謎の罪悪感に苛まれていると、男はまた言葉を続けた。
「彼女、とてもつつましいのだねえ。服装を質素にしていても私には分かる…。ちょっとした身のこなしに滲む気品！
紛うことなき上流階級者のそれだ。…今の世の中物騒だ、彼女のように美しい上身分も高いだなんて、ケダモノ共が放っておいてはくれないのだろう」
可哀想に、と男が眉尻を下げてみせる。
『(…はい？「可哀想に」？)』
アタイはカチンときて、衝動的に青年の陰から踏み出した。
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ニンピニン(プロフ) - スズムさん» ありがとうございます…！作者カッコいい夢主様大好物なので……！そう言って頂けて嬉しい………!! (2018年4月6日 12時) (
レス) id: 7f4bbc6d57 (このIDを非表示/違反報告)
スズム - うわぁぁあ！男の子の正体が気になるし、何より主人公がカッケェェェエ！めっちゃ面白いです！頑張ってください、応援します！ (2018年4月6日 7時) (レス) id: 34301fcb7a (このIDを非表示/違反報告)
ニンピニン(プロフ) - 紅葉さん» ええ……、原作沿いデスカラネ！！存分に夢小説スキルを発揮させてやりますよ！！ご都合展開で絡ませてやりますよ！！私のやっっすいプライドに懸けて！！お褒め頂きありがとうございます、頑張ります！！ (2018年4月5日 23時) (レス) id: 7f4bbc6d57 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 今後の展開がきになります！ちなみに、フエゴレオンさんとか、ヤミさんが出てきてくれると嬉しいです．．．！！頭の片隅にでも置いといてくださいな！ あと、とっても面白いです(*´∀｀)更新、楽しみにしてます！ (2018年4月5日 23時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
ニンピニン(プロフ) - 、。さん» 出しますよ……！なるべく多くのキャラと絡ませたいと思ってますので……！こんな駄作ですがどうぞ見捨てないでやって下さいこれからもよろしくお願いします！ (2018年4月5日 15時) (レス) id: 7f4bbc6d57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニンピニン | 作成日時：2018年4月4日 12時
