2 青春フィルム (ページ5)

今日:22 hit、昨日:41 hit、合計:115,419 hit

55 ページ5

.

ガン！

「…！？」

突然隣から何かがぶつかったような大きな音が聞こえた。

なに！？

慌てて隣を見ればさっきまで気持ちよさそうに眠っていた菊池先輩が丸くなっている。

風磨「いってぇぇ……」

「だ、だ、大丈夫ですか、、」

風磨「なんでお前がいんだよ、めっちゃびびったんだけど……」

どうやら、寝る前は1人だったのに目が覚めたら隣に私がいたことに驚いて膝をぶつけたらしい。

時々菊池先輩って、天然なんだよなぁ。

「隣、ダメでした……？」

風磨「いや、別にそーゆわけじゃねぇけど…」

こっちを向いてくれない。

「菊池先輩？」

風磨「あー！！こっち見んな！」

顔を覗こうとしたら、急にキレられた。

なんで。

「…すみません。」

やっぱり、1人席の方がよかったぁ…

あんまり菊池先輩には話しかけないでおこう。

多分寝起きだから機嫌が悪いんだ。

リュックの中に隠し持っていたお菓子を出してボリボリ食べることにした。

朝は全然食べられなかったしお昼ご飯までは時間がある。

暇だしちょうどいい。

しばらくクッキーやらチョコやらグミを1人で頬張っていると、隣からじーっと見つめられる視線

感じた。

「…食べます？」

風磨「昼飯食えなくなるからいらない」

「グミは？」

チャックを開けて菊池先輩に見せる。

じーっと見てる。

葛藤してんのかな。

グミごときで？

なんか、可愛い。

そして、少しの葛藤の末袋に手を突っ込んでグミを食べる菊池先輩

しかも 2個食い

風磨「…んふ、」

幸せそうな顔してる。笑

思わず菊池先輩を見つめると目が合った。

風磨「さんきゅ。」

なんか、きゅってなったかも。

.