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A side
ゆっくりと目を開けるとそこは いつもの場所
柔らかいベッドの上で寝ていた。
あれ……わたし…
何してたんだっけ……
え、ふうま…せんぱい……？
いつもの私の下に座って ベッドの上に頭を乗せ、眠っている風磨先輩
あ……！
私…
倒れたんだ。
必死の思いで部室まで歩いて でも、最後 そこで力尽きて先輩たちの前でぶっ倒れた。
けど、意識が遠のく前 誰かに抱き抱えられて
優しい匂いに包まれて 安心し切った私はそこで目を閉じた。
風磨先輩だったんだ……
「よいしょ…」
まだ 体の怠さは抜けないけど、さっきよりかは確実にマシになってる。
体を起こすと おでこに乗っていた濡れたタオルが落ちた。
てか、もう夜…？
すると 目の前の大きな体がもぞもぞと動き出した。
風磨「んん……」
ゆっくりと顔を上げた風磨先輩と目が合った。
寝ていたからか 少し変な方向に髪が跳ねてるのがかわいい
「ふうま先輩……、」
風磨「やべ、寝てたわ…
A、体調は？」
「さっきよりかはマシですけど…
あの…風磨先輩が運んでくれたんですか…
ごめんなさい…迷惑かけてしまって…」
あのとき 沙耶香ちゃんに言われた通り素直に帰っていたら こんなことにはならなかった。
部活のこともあって 少し寝たら治るかな、なんて思って保健室にいた私が馬鹿だった…
それで結局 先輩たちに迷惑かけてたら 何の意味もないのに…
風磨「別に迷惑じゃねぇだろ。」
「でも……」
風磨「俺の熱が移ったんだから、俺のせい。
俺の責任だから」
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月25日 23時
