冒険譚3. ページ4
――まさに怒涛。その場にいた全員が死んだ目をしていた。
たぶん勇者は逃げた。あくまで予測だが。何でなのかは知らん。疲れちゃったのかな…()
りうらは既に考えることを放棄していた。考えても分かんないことはいくら考えたって分かるわけないので(?)
すると
「国王、申し訳ないんだが…まだここに俺たちが集められた理由が全く分かってないぞ」
とゴツい拳闘士。いやホントそれな???肝が座っているのかタメ口をきいちゃってるのはおいておいて。
「あぁ〜すまんすまんまだ言ってなかったな。最近めっちゃ忙しかったんじゃよわしィ!疲れもするし忘れもするわい人間だもの
「「「「「「(……)」」」」」」
それじゃ改めて、ここに集まった者たちに、
――魔王の討伐を依頼する。」
もーーーーーーーーーーやだ。多分後ろで大爆発起きた。
音もなく膝から崩れ落ちた者、宇宙を背負った猫の顔をしている者、なんかもう疲れちゃったから起きたらコレが夢だと願って寝だした者…など。
各々が現実逃避しようとしてその場は混沌と化していた。
ちなみにりうらは膝から崩れ落ちた。ついでにさめざめ泣いた。ないこはバケモンみたいな武装をいつの間にか解いて、自分の手をありえん力でつねってた。めっちゃ痛いアこれ夢じゃないわ。
きっと彼らの思いは一つだった。
「「「「「「俺らにそんなことできるかッッッ!!!!!!!!!!!」」」」」」
もう王様の前だなんて関係ないくらい大声で叫んだ。それくらいメンタルがブレイクしていた。
「え?してもらわないと困る。国の存亡の危機じゃぞ。魔王は恐らく、黒魔術か、はたまた禁忌の術を使って復活でもしたかのぉ…それに予言の鏡が言ったんじゃ。お前たちで間違いないとな。お前たちの中にその大義を成し遂げる人間がおると。」
…それを聞いた途端言葉に詰まった。魔王は、ヤバい。そんなの知ってる。勇者が倒せたのも奇跡に近いことだったはずだ。
ただでさえ一般ピーポーに限りなく近いりうらとないこ。こんな人間まで集めて一体何になるというのか。
「ある種、わしも願掛けのようなものじゃよ。でも信じているのは変わらない
頼む。どうか国を守る手伝いをしてくれないだろうか。」
断りようが、ないのである。国の、王が、頭を下げる。これがどれだけ重い、深い意味をもつか、
皆が黙って、瞳が揺れて、汗が頬を伝って、それから、――全員が頭を下げた。
王様は目を見開いた後、
「…ありがとう」
静かに笑ったのである。
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オレンジミックスの香り - ほーぷふらわさん» 遅くなってすみません!初コメ頂きましたッッ!自分の好きな要素全部詰め込んだみたいな小説なので共感嬉しすぎです!! (2023年2月3日 21時) (レス) id: d5f9c5bc5e (このIDを非表示/違反報告)
ほーぷふらわ - え、テンポ感が好きです。世界観とかやり取りとか最高すぎます…!(初コメ失礼しました) (2023年1月12日 20時) (レス) id: 82536f24db (このIDを非表示/違反報告)
オレンジミックスの香り - 夜露姫さん» 逆に、いかにテンポ良く物語を展開するかばっか考えてます(誰も聞いてないよ)これがいっちゃんムズいッ!!更新頑張ります…何も考えないで書いてるから次の話考えるのも時間がかかるアホ作者がお送りします(土下座) (2022年10月30日 18時) (レス) id: b257397a37 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジミックスの香り - ましろさん» てっ…ててt天才だなんてそんなぁッ(バシッ)初コメ頂きました…ごちそうさまです…((何言ってんだ) (2022年10月30日 18時) (レス) id: b257397a37 (このIDを非表示/違反報告)
夜露姫(プロフ) - 初めまして!世界観と勢いめっちゃ好きです!天才ですかあなた!!(((更新待ち遠しいです! (2022年10月28日 7時) (レス) @page3 id: 987347ef47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オレンジミックスの香り | 作成日時:2022年9月20日 22時