冒険譚1. ページ2
「という訳で、魔王を倒してくれ!」
「「「「いやどういう訳で!?」」」」
ある時国王から緊急収集された種族性別様々な若者達。その数おそよ百数人。何も知らされず集まり、城の前で?を浮かべた彼らは、突然予兆もなく”テレポート”にて城内に飛ばされた。
その直後。
バカデカい会場にて迎えられた彼らは今困惑を隠せないでいた。
――それは遡ると前日になる。
▲▽▲▽
王都のすみにひっそりと立つ小さな店。静かな店内に客こないとぼやく店主の声がだけが響く。
その時チリンと来客を知らせるベルが鳴った。店主は目を輝かせ、アイテムを買い求めようとはるばるここまで来たであろう客に、とびきりの笑顔をみせて言った。
「いらっしゃい!回復薬から便利グッズまでなんでも揃ってる
しかし生憎表情は落胆の色にすり替わる。それは見慣れた顔の、工具や材料しか買っていかない男が来店したからだった。
「せっかくのお客様が来たのにその態度は如何なのもかと思うよ俺は…!」
「え?じゃあ今日は俺の作ったアイテム買ってくれんの?!」「いやそういう訳じゃないけど」「…ふ〜ん?ふ〜ん!別にいいし!頼んでないし!」
これももう慣れたやり取りである。分かった分かったと宥めつつ、ないこは話したかったことがあるんだけど、と本題へと入る。
「りうらも王様からの手紙届いた?明日城に来い〜って肝心の内容は何も書かれてなかったヤツ」
「あぁ〜届いてた届いてた、けど何でこんなアイテム屋まで集められてんの?…あっもしかして俺の実力が王様にも認められたとか!?」
「他のアイテム屋の店長も収集されたって言ってたよ」「血も涙もないッ!」
「手紙が届いた奴らは結構いるらしいけど、俺の知ってる中だと規則性も何もない…でも魔獣使いとか名を上げてる冒険者とかも呼ばれてるらしいから、闇雲にーって訳でもなさそうなんだよなぁ」
「どうせお客さん来ないし考え込むのはいーけどりうらムズい話されると寝るよ」「別に難しい話なんてしてないんだけど…」
「行ってみないと分かんないでしょ!はい、この前欲しいって言ってたヤツ。潤滑油もサービスねー」
「うわっいつの間に。ありがと。うん、ほんじゃーまた明日ね、他も当たってみるよ」「ほーい、ご贔屓にー」
ふぅ…コミュ力の化け物である…。男が去った後、店主はしみじみと思った。
――そして、今に至る。
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オレンジミックスの香り - ほーぷふらわさん» 遅くなってすみません!初コメ頂きましたッッ!自分の好きな要素全部詰め込んだみたいな小説なので共感嬉しすぎです!! (2023年2月3日 21時) (レス) id: d5f9c5bc5e (このIDを非表示/違反報告)
ほーぷふらわ - え、テンポ感が好きです。世界観とかやり取りとか最高すぎます…!(初コメ失礼しました) (2023年1月12日 20時) (レス) id: 82536f24db (このIDを非表示/違反報告)
オレンジミックスの香り - 夜露姫さん» 逆に、いかにテンポ良く物語を展開するかばっか考えてます(誰も聞いてないよ)これがいっちゃんムズいッ!!更新頑張ります…何も考えないで書いてるから次の話考えるのも時間がかかるアホ作者がお送りします(土下座) (2022年10月30日 18時) (レス) id: b257397a37 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジミックスの香り - ましろさん» てっ…ててt天才だなんてそんなぁッ(バシッ)初コメ頂きました…ごちそうさまです…((何言ってんだ) (2022年10月30日 18時) (レス) id: b257397a37 (このIDを非表示/違反報告)
夜露姫(プロフ) - 初めまして!世界観と勢いめっちゃ好きです!天才ですかあなた!!(((更新待ち遠しいです! (2022年10月28日 7時) (レス) @page3 id: 987347ef47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オレンジミックスの香り | 作成日時:2022年9月20日 22時