修行1 ページ18
翌日
鱗滝さんに修行を頼むと快く引き受けてくれた。
今は基礎体力の向上、気配の察知、肺の強化を目的に狭霧山の中腹にいる。
中腹と言っても空気は下界より断然薄いけど。
「ここから山を下ればいいんですか?」
鱗「ああ。2時間以内に戻って来い。」
「分かりました、師範。」
ここまで来るのに3時間かかってる。
つまり普通に走るペースで降らないと間に合わない。
「わっ!!」
木の根っこ?に引っかかってバランスが崩れた。
ザクッ
頭上を小刀が飛んで行って木に刺さった。
気配の察知ってそういう事かぁ。
下手したら死ぬじゃん…。
でも避けきれない程じゃない。
さっき引っかかったところを見るとワイヤーが出ていた。つまり鬼ごっこと一緒。
痕跡を見つけることさえ出来れば未然に防げる。
そこからは痕跡を気にしつつ、迷子にならないように前だけ見て走った。最近、目印になる物さえあれば迷子にならないことが分かったから登って来る時に師範にバレないようにつけた目印を時折確認する。
ここ、何かを埋めた痕?嫌な予感がするのでジャンプで回避する。見えにくいけど下にワイヤー。
引っ掛からないように注意しながら降る。
!!何か来る。無意識に抜刀し飛んで来た何かを弾く。小刀?罠にはかかってないはずだから…振動?
着地の時の振動も気を付けなきゃいけないのか。
降り始めて1時間半。終わりが見え始めた。
よし、ここからは今以上に注意しよう。
あれだけ山に罠を張り巡らせた人が麓近くに罠を設置しないのは考えにくい。
むしろ油断する目前こそ罠を設置するはず。
……来た!!
向かって来る小刀を全て弾く。
終わ…!?
矢だ。小刀に紛れさせたのか。
刀を振ってもタイミングがズレる。
躱すにも後ろに2人の気配。
この矢がギリギリ届くか届かないかくらいの位置。
しょうがない。身体を捻らせて左手で矢を掴んだ。
「ただいま戻りました。」
鱗「昼餉を食べてから素振り500回だ。」
「はい!」
お昼ご飯を食べた後素振りと腹筋、背筋、腕立てを指示された通りに500回ずつこなす。
普通に言ってるけど身体めっちゃ痛い。
明日は筋肉痛だろうなぁ、と思いながら師範に終わった事を告げた。
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夜桜夢遊(プロフ) - 天雪さん» 大丈夫です。むしろこういうコメントは歓迎です。天雪さんの小説も面白いと思いますよ。 (2020年8月2日 8時) (レス) id: c168e73bad (このIDを非表示/違反報告)
天雪(プロフ) - 夜桜夢遊さん» いえいえ!こちらこそ偉そうに言ってしまって…お話、語彙力あって羨ましいです…(ぴえん) (2020年8月2日 8時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜夢遊(プロフ) - 天雪さん» そうなんですか!忠告ありがとうございます。 (2020年8月2日 8時) (レス) id: c168e73bad (このIDを非表示/違反報告)
天雪(プロフ) - 夜桜夢遊さん» あの話だけは消した方がいいですよ。(最初のやつ)たぶんそれ違法アップロードなので… (2020年8月2日 8時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜夢遊(プロフ) - 天雪さん» そうです。有料サイトで見れるほどお金を持ってないので。 (2020年8月1日 23時) (レス) id: c168e73bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜夢遊 | 作成日時:2020年3月19日 13時