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“ おっと!?此処に来てBuster Bros!!!が圧されているぞ!!此の儘終わってしまうのか〜!? ”



静かな室内で一人、珈琲を飲み乍テレビを見詰める。くだらない実況と共に映る彼等はボロボロで、普段店で見る奴等とは到底思えない姿だった。

息を荒くし、膝をつく一郎に、やはり此処までかと女は小さく溜息をつく。


『 ふっ .. 左馬刻 .. 、何処を狙ってやがる .. !! 』
『 っ、あ?何言って .. 』

『 俺の心臓は、“ 此処 ”にある!! 』


そう言って一郎は兄弟の左胸を拳でトンっと叩き“ そんなんじゃ、俺のタマは取れねえぞ!! ”と立ち上がり再びマイクを握る。

“ はっ .. 、上等だ!!かかって来いや一郎!! ”という左馬刻の声と共に、女はソファに凭れ掛かり天井を仰ぎ見る。人間同士の争いなど見て何が楽しい。気分が悪くなるだけだろう。.. だから嫌いなのだ、こんな世界など .. 価値はあるのか。



“ 母上を奪った此の世界を .. 私は許さん。 ”



誰かの言葉を思い出しては深く溜息をつく。何が争いの無い国だ。此れでは今までと同じ、何も進んでなどいない。こんな事誰も望んではいない。死んだ母親だって .. きっと悲しんでいると。

全くもって詰まらん争いだ。




「 .. 何がヒプノシスマイクだ、昔と何も変わってないじゃないか。」

女は自嘲気味に笑うと立ち上がり、マグカップを洗いに行こうとすると、付けっ放しだったテレビから、一郎の笑い声が聞こえてくる。



“ 本当に強い奴は、泣きたい時程笑うのさ。”

「 .. !! 」


頭の中に其の言葉が流れると共に、女は振り返り、倒れ切った一郎の姿を見詰める。
背後にはボロボロになり乍も長男に手を伸ばす二人の弟。常に弟達より一歩前に居た一郎は、庇って相手の攻撃をより多く受けていたのだろう。倒れた奴の背中は、己を犠牲にしてまでも守り抜いた信念そのものだった。

頼られる身となった今、誰がお前を守ってくれる。



“ Aさんと一郎くん、何だか似てる様な気がします! ”



「 .. 、」






( 自分を犠牲にしても守りたい物、か .. ならば今度は。)


私が命を懸けて、お前を守り抜いてみせよう。


「 本当に強え女は一度した約束は死んでも守る、ってか? 」

女はふっと鼻で笑うと、テレビを付けたまま静かに台所へと消えていった。



“ 勝者!!ヨコハマディビジョン、MAD TRIGGER CREW!! ”



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貴音(プロフ) - バナナさん★さん» え〜〜!とっっても嬉しいお言葉ありがとうございます(泣)頑張ります! (2019年3月10日 23時) (レス) id: a10fb49cbb (このIDを非表示/違反報告)
バナナさん★(プロフ) - 最高!!!!!!!!頑張ってください!!!!!!!! (2019年3月10日 23時) (レス) id: 954026d09d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:貴音 | 作成日時:2019年3月10日 12時

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