時の輪 2 [ ヒプノシスマイク］ (ページ2)

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( 嗚呼～クッソ .. 、頭痛え .. )

あの後久々に飲み明かした所為で全く記憶は無いが、途中で一郎が二階まで運んでくれた所までは何とか覚えていた。今度何か奢ってやろう。それにしては頭痛と吐き気が凄い。二日酔いってこんなもんだったっけ。

ふらふらと一階まで降りていき、店内の照明をつけると、其処には見覚えのある白髪の男が一人。

「 .. あれ、可笑しいな。二日酔いの所為で幻覚が。」
「んな訳ねえだろ馬鹿、」

「ちゃんと地に足つけろ、」と怖い顔で睨んでくる左馬刻さん。ていうかもう、突っ込むのも面倒なんですけど、何で勝手に入って来れてるんですかねこれ。

「随分飲んだみたいだな、」
「あ? 」
「ふは、目つき悪過ぎ。」
「ほっとけ .. 、」
「敬語。」
「はいはいすみませんね .. 、」

「まあ別に無くても良いけど、」とケラケラ笑う左馬刻さんに拳が出そうになる。じゃあ言うなよマジで。嗚呼もうマジで頭グラグラする。

「おい御前、それ二日酔いの領域じゃねえだろ、」
「煩い .. 、」

Aがシンクに手をつくと、流石の左馬刻もカウンターの中に入ってくる。左馬刻は女の額に手を当てると「は?御前これ、熱 .. 、」と言いかけた所で、Aの意識は途切れた。勿論左馬刻が必死でAの名を呼んでいた事など覚えている訳もない。

酷い頭痛に魘されながらゆっくりと目を覚ます。自分の額に冷えピタが貼ってあるのを確認し、これが二日酔いではなかったと今気がつく。それにしても、私は何で此処に居るんだ。どうやって此処まで上がってきたんだ。全く記憶に無い。

「よお、起きたか風邪っぴき。」
「 .. !左馬刻さ .. ! 」

お粥を持って入ってくる左馬刻さんを見て起き上がろうとするが、目眩でベッドにカムバックする。「おーおー、無理しねえ方が良いぞ、」と声は低いが優しい左馬刻さんに違和感を覚える。

「なんか優し過ぎて余計気持ち悪くなってきた .. 、」
「今息の根止める事も出来んだぞ? 」

冗談抜きで指をポキポキと鳴らしてくる左馬刻さんは満面の笑みを浮かべている。
「じょ、冗談ですよ .. 、はは ..」と返すが顔は引きつっている。マジで本当洒落にならんから。

とりあえず起き上がって、左馬刻さんが作ってくれたお粥を食す。.. うん、なかなか美味しいな。なんだかんだで器用な所がまた腹立つ部分である。

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