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有り難い事に、歌手の仕事で生活できる所まで成長していた。それでも妹は、路上で歌う事を止めようとはしなかった。






二年経ったある日、いつも通り路上で歌っていると、一人の少女が妹に声をかける。


「 素敵な歌ですねっ、! 」
「 .. ありがとう。」


「何ていう曲ですかっ、」とキラキラの目で近寄ってくる少女に、妹は少したじろぐ。友達の居なかった妹にとって、突然距離を詰められる事はあまり得意ではなかった。そんな妹の心情もつゆ知らず、少女は会話を続ける。


「 決めましたっ、私これから毎日貴女に会いに来ます! 」
「 え .. 、」


コミュニケーション能力に欠ける妹は、露骨に嫌そうな顔をするが、少女に伝わっているのか、全く遠慮が無い。毎日来るのは別に構わないが、あまり関わってほしくないというのが本心。

しかし、彼女の純粋無垢な心に当てられているのも事実だ。会話を続ける中で、この子ともっと話してみたいと思っている自分がいる。この感情は一体何なのか。


暫くすると、遠くの方から「おーい合歓ー、帰んぞ〜、」と男の声が聞こえてくる。


「 げっ .. 、お兄ちゃん来た .. 、折角抜け出してきたのに。」


露骨に嫌そうな顔をする少女だが、この雰囲気とは似ても似つかん男が遠くに立っている。どうやら兄貴らしい。妹は「御前は .. 、合歓というのか。」とつい呼び止める。


「 はいっ、碧棺合歓と申します! 」
「 そうか .. 、合歓。」
「 .. ? 」

「 私は .. 、明日も此処に居るから。」


待っている、という言葉が口から上手く出ず、妹は固まっていると、少女は察したのか「はいっ!!」と満面の笑みで去っていった。

初めて会ってたった数分の会話だったが、妹は碧棺合歓という少女に強く興味が湧いた。



それにしても、あの男。何処かで見た事があると思ったら。The Dirty Dawgの碧棺左馬刻か。成る程、だから名字が同じな訳だ。あれの妹とは到底思えん純粋に満ち溢れた少女だった。


少女と関わった事によりこれまでの人生が大きく180°変わってしまうなんて、今の妹には想像もついていなかった。
これから起こる事に、ただただ胸を膨らませつつ、軽い足取りで帰路についたのだった。





.. と、ここでページが破れている。物語の続きはまた今度。そうですね .. 、“思い出せたら”、またお話でもしましょうか。それまで .. 、もう少し生活を続けさせてくれ。



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貴音(プロフ) - バナナさん★さん» え〜〜!とっっても嬉しいお言葉ありがとうございます(泣)頑張ります! (2019年3月10日 23時) (レス) id: a10fb49cbb (このIDを非表示/違反報告)
バナナさん★(プロフ) - 最高!!!!!!!!頑張ってください!!!!!!!! (2019年3月10日 23時) (レス) id: 954026d09d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:貴音 | 作成日時:2019年3月10日 12時

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