【呪術廻戦】呪術高専の結界師【結界師】

21:固陋蠢愚#2 ページ24

カンッカンッと階段を上る足音が一つ




『伊地知さーん、いますかー』



薄暗い階段の中で独り言のように呟く



『おっ、ここかな』



ドアを発見し、開けようとした




その時



「＿＿＿頼む、退いてくれ伊地知さん」



悠仁の声がドアの向こうから聞こえた



伊地知さん、悠仁と一緒にいるのか？



というか今出てったら邪魔だよなと思いなるべく話が終わるまでドアの前で待っていた



その後すぐに走るような足音が聞こえたのでドアを開けた




するとそこには虎杖の姿は無く、伊地知だけがぽつんと立っている状態だった



その表情は心做しか曇っているようにも見える



とりあえず声をかけてみよう



『おはようございます、伊地知さん。何かあったんですか？』




「あ、おはようございます万年青さん。いえ、こちらの事なのでお気になさらず。帳の件ですよね、早速やりましょうか」




任務に加わっていない人を巻き込みたくないのだろう


私の事を気にかけてくれるのは嬉しかったが、やはり気になってくどいながらも聞いてみた



『あの、有難いんですけど、何があったか聞いてもいいですか？悠仁も焦っていたみたいですけど』



「聞かれていましたか。そうですね、帳の事はまた落ち着いたらやりましょう。少し説明するのでこちらに来てください」




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

会議室のような場所に案内され任務についての説明を受けた



『吉野、順平…』



写真を見せてくれたがどこか晴れない表情をしているな…



この前伊地知さんに会いに行った時、私服だったそうだ



学校に行ってないのか？いや、行けてないのか？



それは置いておこう



それに七海さんという人が出会ったというツギハギ呪霊


特徴を聞けば聞くほどアンダーテ〇カーだな



やめようシリアスが壊れる



というかシリアスか？


とにかくこのまま野放しにしておくと悠仁が危ないと思った


ガタンッと音を立て椅子から立ち上がる



”助けに行こう”


今の私にはこれしか考えられなかった



『伊地知さん、ありがとう。悠仁助けに行ってきます』

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