平凡 ページ2
白を基調とした薬局では、
今日も定時で上がる人が沢山だ。
「名字さん、お先に失礼します〜。」
「お疲れ様です！田中さん！」
次々と上がっていく同僚を横目に私は
売り上げ状況を確認する。
夢中で仕事していると、
もう閉店の時間になっていた。
外はもう暗い寒空だった。
冬だからやっぱり暗くなるの早いな〜
なんて考えながら
戸締りを確認し、身支度を整える。
「失礼します。」
誰もいない薄暗い部屋に声が響く。
外に出るとやけに肌寒くて
手袋を付けた手をつい息で温めてしまう。
職場と住んでるアパートが近いので
私は基本徒歩で通勤しているため、
冬はとても辛い。
それに私のアパートまで住宅街を通るため
結構複雑で、覚えるのがとても大変だった。
晩ご飯のことを考えていると変な道に
入ってしまったようで
少し焦り始める。
「え……。」
明らかにおかしいのがわかり始める。
前は持ち前の方向オンチで少し迷ったが
道を戻ったらさすがに分かった。だか、
今回は訳が違う、後ろを振り返るとそこには
さっき歩いていたはずの道がなかった。
「ど、どうしよう……。」
手が震えて自分でも涙声なのがわかる。
すると、公園が見えたため1度そこで
落ち着くことにした。
何年ぶりかのブランコに座ると、
スカートのしたからでも
イスの冷たさが伝わってきて寂しくなった。
フーと息を吐いて吸ってと深呼吸をする。
落ち着かなきゃ。そう思う度に
目が泳いで混乱する。
そうだ！スマホで調べればいいのか！
と思いつき、Googleマップを開くが、
「嘘……でしょ、使えないなんて。」
使えないはずがない、ここは山奥でも
通信環境がどう考えても悪いはずがない。
それなのに圏外ってどうゆうことなんだろう。
「終わった……うっ……ヒック。」
これからどうすればいいか考えると自然と
涙が出てくる。
「おねーさん！！おねーさんってば！！」
急にどこかの男の子に話しかけられて
自然と職場でつちかった営業スマイルが
出てくる。
「ん、何か用かな？」
ニコッと泣きあとを誤魔化すように笑うと
どうも誤魔化しきれていなかったようで
「どーして泣いてるの？」
なんて聞かれる。
なんとかやりすごそうと顔を上げ、
男の子の顔を見る。その顔は、
すごく見覚えのある顔だった。
大きな黒縁のメガネに
整った顔だちに好奇心に溢れた顔。
それは私の大好きなアニメの主人公と、
ピッタリ合致していた。
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メーイ(プロフ) - 麗夢さん» ありがとうございます！とても嬉しいです！これからも頑張るので、よろしくお願いします^^* (2017年9月24日 8時) (
レス) id: 88b3d868cd (このIDを非表示/違反報告)
麗夢(プロフ) - 面白いです！応援してます(*´ω｀*) (2017年9月24日 0時) (レス) id: be012b64cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メーイ | 作成日時：2017年9月16日 8時
